阿賀野市が和牛繫殖農家に緊急支援、1頭あたり最大5万円 子牛の価格低迷、飼料高騰をカバー
新潟県阿賀野市は、1歳ぐらいまでの子牛を生産、販売する市内の和牛繁殖農家を対象に、飼育にかかった費用の一部を助成する市独自の制度を設けた。子牛の価格低迷と飼料高騰による生産者の負担軽減が狙い。国の補助を受けても取引価格が費用の目安を下回った場合、1頭当たり5万円を上限に差額の2分の1を補助する。 【地図】阿賀野市の位置 2024年度一般会計補正予算案に385万円を計上し、6日の12月定例会最終日の本会議で可決された。今後、支援事業の要項を対象農家に配布し、支給を始める。24年4月から25年3月までの間に、JA全農にいがた素牛市場で販売された子牛が対象。県畜産課によると、市町村による同様の支援制度の導入は「把握している限り、県内では他に例がない」としている。 阿賀野市農林課によると、2024年は物価高による牛肉買い控えなどの影響で、子牛の市場取引価格が過去に例を見ないほど低い水準にあるという。市内には9軒の和牛繁殖農家があり、うち7軒の子牛計77頭が24年度に出荷を予定している。