世界的な水産資源の枯渇に挑戦 近畿大がニチレイフーズと共同開発「アセロラブリヒラ」 海藻「アオサ」養殖の最前線に密着
【大人のTVプレビュー】ガイアの夜明け「魚は獲らずに育てる!〝海の危機〟救う先駆者たち」(テレビ東京、21日午後10時~) 海に囲まれた島国・日本がいま「魚の獲れない国」となりつつある。漁業・養殖業の生産量は1984年をピークに右肩下がりを続け、2021年には最盛期の3分の1以下にまで落ち込んでいるというのだ。 乱獲と気候変動などの影響とされる水産資源の枯渇は、日本のみならず世界的な問題になっている。番組では、衰退が懸念される日本の漁業・水産業を持続可能なものにしようと奮闘してきた先駆者たちの新たな挑戦に密着する。 まずは04年、世界で初めてクロマグロの完全養殖に成功した近畿大学から紹介する。魚が獲れない「海の危機」を救う養殖魚の研究は、さらなる進化を遂げていたのだ。 ニチレイフーズと新たに共同開発する「アセロラブリヒラ」。主導するのは有路昌彦教授。資源が枯渇するウナギの代替品として「ウナギ味のナマズのかば焼き」を開発したことでも知られる。 有路教授が6年前から研究するアセロラブリヒラは、ブリとヒラマサの交雑種「ブリヒラ」にアセロラの粉末を加えた独自の飼料を与えて育てたもの。アセロラに含まれる成分で、より鮮度が保ちやすくなり、生食に適した味・食感も生まれるという。 収穫量が、20年前の10分の1にまで減少している海藻「アオサ」。7年前からひそかに養殖の研究を続けていたのが、みそメーカー最大手の「マルコメ」(長野市)だ。 責任者は松島大二朗氏。そして松島氏をサポートするのが、徳島文理大学の山本博文教授。アオサの陸上養殖に世界で初めて成功した人物だ。マルコメは昨年、愛媛県西予市に10トン水槽22器を備えた、アオサの陸上養殖場を建設。3年後には年間14トンの収穫を目指しているという。 しかし、何気なく食べている魚だが、もっとありがたくいただかなくてはならないと思ってしまう。 (F)
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