レッスン代は1日6000円 笹生優花に“王道”を歩ませたジュニア時代の努力
メジャー2勝目を飾った翌週大会の公式会見は、英語とフィリピンメディアを相手にタガログ語で回答した。韓国語、タイ語でも各国の選手とコミュニケーションを取る。「全米女子オープン」で予選落ちしたチョン・インジ(韓国)に「私の妹」と祝福のウオーターシャワーを浴びせられ、逆転負けしたミンジー・リー(オーストラリア)に優勝会見をのぞき見される愛されっぷりは、普段の立ち振る舞いの裏返し。ダニエル・カンは「優花は努力している。外国語を勉強して、私たちをゴルファーの先輩としてリスペクトしてくれている」と言った。
ブルック・ヘンダーソン(カナダ)にメーガン・カン…。すれ違いざまに、あらゆる国の選手たちから「おめでとう」とハグを交わされたのは、笹生本人だけでなく正和さんも同じだった。「どこへ行っても、俺が分からない話をしながら、いろんなことを学んでるんだなあと感じるよ」。あの頃の苦労は、世界一の優勝カップはさておき、愛娘を安心して預けられる環境づくりにつながった。(ニュージャージー州ギャロウェイ/桂川洋一)
桂川洋一