イスラエルのイラン攻撃は「人」にどう影響 平和なときほど困るニュースキャスターは因果な職業…災害時こそ「P・S・B」の順序で
【ニッポン放送・飯田浩司のそこまで言うか!】 私が担当するニッポン放送のニュース番組「飯田浩司のOK!Cozy up!」(月~金曜午前6―8時)は先週、「激論!ダブルコメンテーターウイーク」と題して、毎日2人のコメンテーターを迎えて放送しました。 イランのイスラエルへの攻撃が直前の週末に起こり、月曜日からニュース盛りだくさんというスタートでした。水曜深夜には豊後水道を震源とするマグニチュード6・6の地震が起き、愛媛、高知両県で最大深度6弱を記録しました。発災が深夜11時過ぎだったので、早朝起床してニュース速報を見て仰天しました。構成を大幅に入れ替えての放送となるなど、先週は終始バタバタしておりました。 このニュースキャスターという商売は、何とも因果なものです。普段は「どのようにすれば、良い世の中になるか」をコメンテーターに聞きながら、いざ世の中が平和になってニュースがなくなると、それはそれで番組づくりに困ってしまいます。 次から次へと大きなニュースが飛び込んでくると、やはり「伝えなきゃ!」と燃えるわけです。ただ、そんな私を諭すように、木曜日のコメンテーター、テレビ東京解説委員の山川龍雄さんは、ある企業経営者から聞いたこんな話を紹介してくれました。 「こういう大きな災害の時こそ、P・S・Bの順で物事を考えなくてはいけない」 「P・S・B」とは、英単語の頭文字で、PはPerson=人、SはSocial=地域社会、BはBusiness=ビジネス。「こういう時こそ、従業員をはじめ人間本位で考えなくてはいけない」と、ビジネス優先を厳にいさめたそうです。 私も「伝える」という自分の仕事、Bばかりを考えていましたが、それ以上に聞いている人、実際に被害に遭われた人を考えて、「自分の言葉がどう受け止められるのか」を考えなければいけないと反省しました。 と、そんなことを考えながら、この原稿を書いていた金曜日の午後、また大ニュースが入ってきました。 「イラン領内で複数の爆発 イスラエルの報復か?」