コロナ禍のMLB移籍「想像と全く違った」 通訳との意思疎通に苦心…悩んだ“日米の違い”
印象に残ったベテランの鼓舞する姿「これがメジャーリーグじゃないから!」
言葉の壁も影響していたのかもしれない。通訳はメジャー移籍が決まってから募集して、契約した。「もちろん、信頼はしていましたが、長く一緒にいないと関係は深くならない。1年目の途中には、本当に自分が言っていることを全部訳してくれているのかな、と意思の疎通に苦しんだ時期もありました」と吐露した。 コロナ禍で臨んだシーズンも「けっこうストレスでした」。異国の地でホテルの球場の往復のみ。チームメートとのコミュニケーションもほとんど図れない。試合は無観客。仕方のない状況ではあったが、プロ入り前から憧れていた華やかな世界は「想像とまったく違ったものでした」と打ち明けた。 だからこそ当時、チームのベテラン選手が「これがメジャーリーグじゃないから! とても素晴らしい世界だから。今は我慢して頑張れ!」と仲間を鼓舞していた姿は印象に残っている。 厳しい環境で1年目は17試合登板で2勝4敗、防御率8.06に終わり、翌2021年2月に戦力外に。ジャイアンツとマイナー契約を結び3Aサクラメントに所属したが、5試合登板で0勝3敗、防御率6.17の成績。6月3日に自由契約となると、日本球界復帰を決断した。
湯浅大 / Dai Yuasa