詐欺被害防止を大特集 福島県鮫川村の広報紙12月号
福島県鮫川村は広報紙の12月号で詐欺被害防止を大特集した。サギのカモにはならないで―と、全26ページのうち表紙を含め9ページを関連記事で埋めた。卑劣な犯罪に遭わず、明るい年を迎えてほしいと村は願っている。 高齢者のみならず幅広い世代を狙った巧妙な詐欺が県内で横行している。村内でも高齢者が被害に遭ったことから、高齢者がよく目にする広報紙での啓発を企画した。何かと物入りな年末年始は現金を手元に置く家庭が多いという点も考慮し、12月号での特集にした。 犯人が言葉巧みにだます詐欺の流れを漫画で分かりやすく解説している他、「成り済まし」「ロマンス」などの手口や県内の詐欺被害発生状況なども載せている。棚倉署鮫川駐在所の湯田敏博巡査部長の協力を得て詐欺被害に遭わないための心得もまとめた。村職員が詐欺の犯人と被害者の高齢者に扮(ふん)した表紙の写真も目を引く。 広報紙を担当する村づくり推進室の藤田冬華さん(31)は「年末年始は帰省する人も多く、普段は離れて暮らす家族がゆっくりと話せる。『詐欺が相次いでいるよ』と両親や祖父母に声をかけてほしい」と話している。