ドイツ首相与党、旧東独の州議会選を僅差で勝利-連敗にストップ
(ブルームバーグ): 22日投開票されたドイツ東部のブランデンブルク州選挙では、ショルツ首相率いる社会民主党(SPD)が極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」を僅差で抑え、第1党を維持する見通しだ。首相とSPDは地方選での連敗にストップをかけた。
ブランデンブルク州はベルリンを取り囲む旧東独の地域で、1990年のドイツ統一以降、SPDが州議会を支配してきた。暫定結果によると、SPDは得票率31%。これまで旧東独地域の地方選で強さを見せ、今月のテューリンゲン州議会選を勝利したAfDは得票率29%で第2党となった。
選挙結果に従うと、SPD所属で支持率の高いウォイトケ州首相は続投となる公算が大きい。ショルツ首相は州内に自身の選挙区があるだけに、負けていればいっそう苦しい立場に追い込まれるのは確実だった。
SPDのキューナート幹事長はドイツ公共放送ARDとのインタビューで、「前途に横たわる問題は大きくはならなかった」と述べつつ、「小さくもなっていない」と続けた。
次期総選挙まであと1年を切ったが、SPDは保守系野党のキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)に大差のリードを許している。ショルツ首相は連立パートナーの緑の党と自由民主党(FDP)の支持率を引き上げることもできていない。
ブランデンブルク州議会選の敗北は免れたものの、ショルツ氏はこの勝利に大きく貢献したとは言えない。
同州首相を11年間務めているウォイトケ氏は選挙期間を通じて国政と距離を置こうとし、選挙集会にショルツ氏を1度も招くことはなかった。
原題:Scholz Dodges Fresh Defeat to Far Right in German State Vote (1)(抜粋)
--取材協力:Michael Nienaber、Zoe Schneeweiss.
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Kamil Kowalcze