北陸放送

海水浴場で沖に流された人を救助したとして、金沢市に住む男性3人が金沢海上保安部から表彰されました。 【写真を見る】漂流者を救ったサーファー…連係プレーで無事救助し感謝状 表彰されたのは、金沢市の消防署職員 沢田聖さん（20）と、金沢市の会社員 古屋怜音さん（20）、そして金沢市の無職 関暢之さん（69）の三人です。 ■波待ちしている隣で男性が溺れる…連係プレーで救助 サーフィン仲間の沢田さんと古屋さんは8月2日、沖合およそ20メートル付近で波を待っていたところ、隣で遊泳中だった男女2人のうち23歳の男性が溺れているのを見つけました。ふたりは混乱する女性をなだめながら男性をサーフボードに乗せて砂浜まで搬送し、救急隊が到着するまでの間、応急処置を施しました。 沢田さん 「一番は岸にいる方々も、素早く119番してくれたりとか、タオルを貸してくれたりとか、そういう協力があったので…周りの方々のサポートもあって、助けられたんじゃないかと思ってます」 溺れた男性はその後病院に運ばれ、命に別状はなかったということです。 沢田さんと古屋さんは、休みになると、ほぼ毎回のように石川県内灘町の海岸に来ていたことで、海の地形などを理解していたほか、沢田さんが勤務先の消防署で応急処置の方法を知っていた事が救助に繋がりました。 ■「二人で冷静さを保ちながら救助した」語られる当時の状況 沢田さん 「内心は結構慌てていたんですけど、自分たちが焦ると逆に危ないので、冷静さを二人で保ちながら頑張って救助することができました」 沢田さんと古屋さんは、当時を振り返りながら「溺れている人がいても、自分の力を過信せずにすぐに通報してほしい」と話します。 沢田さん 「ケースバイケースですけど、無理はしないように、巻き込まれないようにすること、通報を一番早くすることが大事だなと思っています」 古屋さん 「海は楽しい場所であってほしいと思っているので、自然と自分の力を過信せずに、自分にブレーキを掛けながら楽しんでほしい」 ■別の日にも…漂流する親子を救ったサーファー また、サーフィンが趣味の関さんも8月14日、内灘町の海岸で沖合に流されて救助を求める親子3人を見つけ救助しました。

関さん 「親子が遊んでいたところが、前日にも人が流された場所だったので『ちょっと危ないな』とは感じていた」 関さんは、救助を要請しながら足が届く深さまで海に入ります。その後、沖から戻ってきた父親から子どもを受け取り、砂浜まで運んだということです。親子にケガはありませんでした。しかし、関さんもまた、救助の時は沖に出ないことも選択肢の一つだと話します。 関さん 「最終的に全員が無事に戻って来られてよかったというのが一番の気持ちです」 海上保安庁によりますと、石川県内でことし7月から8月にかけて、マリンレジャーで事故にあった人の数は、去年より4人多い7人だったということです。