津波の際の避難機能を備えた県営住宅が完成 和歌山・串本町
南海トラフ巨大地震などによる津波災害に備えた和歌山県の「県営住宅串本団地」が串本町の旧町役場跡地に完成した。居住スペースを4~7階に設置し、地域住民の津波避難ビルとしての機能を持つ。 県によると、この団地ビルは標高3・05メートルの津波避難困難区域内に建設され、鉄筋コンクリート造り7階建て(高さ約27メートル)で24戸が入居。3階に集会所や防災広場、食料などの備蓄庫を備えており、屋上や住戸前の廊下などを合わせて約1200人の一時避難が可能という。電源供給のための自家用発電機も設置されている。 団地ビルがある地域は南海トラフ巨大地震で高さ6・8メートル、東海・東南海と連動した地震では高さ2・7メートルの津波を想定しており、3階以上の浸水は防げるとしている。 今年2月に入居者を応募し、抽選で24世帯の入居が決定しており、7月から入居が始まる。県は「入居者が居住するため、災害時以外の団地への立ち入りはご遠慮を」としている。