シーズン序盤で圧倒的な数字を残した谷村里佳…新韓銀行の反撃の起点となるか
ヒザの大ケガからの復帰戦でダブルダブルをマーク
今シーズンよりアジアクォーター制度が導入された韓国WKBL。10月27日に開幕を迎え、現在は日本人選手8名が新たな戦いに挑んでいる。 そのうちの一人が谷村里佳。トライアウトと同日に行われたドラフト(6月)では全体で1位指名を受けて新韓銀行S-birdsへと加入した。 谷村は筑波大学卒業後、シャンソン化粧品シャンソンVマジックに入団。その後、日立ハイテククーガーズ、そして再びシャンソンと計7シーズン、Wリーグでプレーした。 昨シーズンは活躍の場をドイツ(ブンデスリーガ)へと移したが、開幕前にヒザの大ケガを負い、リハビリに専念することに。そして復帰となる今シーズン、様々な選択肢の中からWKBLでの挑戦を決めた。 10月28日、新韓銀行の開幕戦(vs.ウリ銀行ウリWON)は、谷村にとっても公式戦での復帰初戦となったが、この試合でスターターとして出場を果たすと、16得点10リバウンド4アシストをマーク。プレータイムも26分30秒だった。 続くKBスターズとの一戦でも32分50秒の出場で22得点6リバウンドと奮起。3戦目のハナ銀行戦も28分9秒出場すると(7得点6リバウンド)、チームにとって待望のシーズン初勝利となった4戦目、サムソン生命ブルーミンクスとの試合では25分11秒の出場で9得点5リバウンド4アシストと、勝利に貢献した。 サムソン生命との試合後、「良かったです」と、初白星に安堵の表情を浮かべた谷村は、復帰戦となった開幕戦についてこのように振り返った。 「(開幕戦で)ダブルダブルの数字を残せるとは思っていませんでした。その試合では個人技で点を取ったというよりは、走りの中からやたまたまラッキーボールが来てといった形で点を重ねたので、ラッキーなところもあったと思います。でも、個人的には復帰明けの試合で初の韓国でのダブルダブルは、『体が戻ってきたらもっともっといけるな』とも感じたので、すごく自信になりました」 大ケガからの復帰ということでプレータイムに制限があり、第1ラウンド(最初の5試合)は1試合25分が目処だった。話を聞いたときは4試合を終えたところだったが、すでにどの試合も25分以上の出場で、接戦となったKB戦では30分越え。それだけに少し飛ばし過ぎなのではないかとも感じたが、谷村本人は「いや、(ヒザの)ケガをしてから1年以上開いていて、すごく時間をかけて復帰ができました。トレーニングなどリハビリの期間を結構もらえたことで問題なくできています」と、言う。