関東最大級が理由 埼玉・北本の「デーノタメ遺跡」国史跡に正式決定 縄文時代の集落跡…生活状況が分かる土器や木の実が出土、調査官「価値ある」と評価 市長「愛される史跡へ整備」
埼玉県北本市下石戸下の縄文時代中・後期の集落遺跡「デーノタメ遺跡」が11日、文部科学省の官報告示で国指定史跡に正式決定した。6月24日に国の文化審議会から国指定にするよう文部科学大臣に答申されていた。 デーノタメ遺跡は、第4次調査が行われた2008年、文化庁の調査官から「遺跡は国指定の価値がある」と評価されていた。関東最大級の環状集落跡や水辺空間が残っていることが主な理由だった。 遺跡の規模は約6ヘクタール。国指定された面積は約5ヘクタール。環状集落跡は長径210メートル、短径160メートル。多くを泥炭層が覆っていて、漆塗り土器が出土した。クリ、クルミ、トチノキなどの種や実が残り、生活状況が分かる。 デーノタメ遺跡が正式に国指定史跡に指定されたことについて、三宮幸雄市長は「改めて文化庁、県、市の専門委員会、理解いただいた地権者に感謝したい。今後は、愛される史跡を目指して整備していく」と話した。
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