女優・釈由美子 デビュー25年、座右の銘は「お仕事も子育ても〝余裕しゃくしゃく〟」コンプレックスの塊だったグラビア時代
14日公開の米映画「Iké Boys イケボーイズ」(エリック・マキーバー監督)でも、そんな憑依っぷりを見せている。
日本の特撮やアニメが大好きなオクラホマの高校生ショーンら3人は、ひょんなことから身につけたスーパーパワーで、世界の存亡をかけて戦うという物語。「日本の特撮を見て育った」というマキーバー監督の〝オタク気質〟が全開だ。
物語のカギを握る日本人女性レイコを演じるが、オファーは監督から直接受けたと明かす。
「来日した監督が直接事務所まで来られたんですが、私の出演した『ゴジラ×メカゴジラ』のDVDを持参されていて。『僕が高校生のときに初めて買ったDVDに、家城茜役で出ている釈さんといつか仕事するのが夢でした』とおっしゃっていただいて。すごく感動しましたね」
撮影はコロナ禍直前の2020年1月、オクラホマで行われたが「共演したビリー・ゼインさんは『タイタニック』にも出ていた方ですが、彼の撮影スタイルは日本と違っていたんです。20~30テイクを撮影して、好きなの使ってくれよという感じなんです。これは勉強になりましたね」。
いつでも引退できる
今は、小学2年生になった長男(8)中心の生活だ。「漢字のとめ・はね・はらいが大事なんだってことのほうが気になっちゃいます」と、ふとした瞬間に母親の顔に戻る。
「自分では、役者という感じはなくて、1年更新みたいな気持ちで、いつでも引退だと思っているんです。自分がこういう役がしたいといった欲はまったくなくて、お仕事をいただけるなら頑張りますと。そしてオファーが来なくなったら、フェードアウトしてもいいって思っています」
ちなみに「座右の銘」を聴くと、「昔は〝ふんにゃか、ふんにゃか〟って言っていたんですけど、今は子育てでそんなことは言っていられなくて…。でもやっぱり〝余裕しゃくしゃく〟ですかね、うふふ」。
■釈由美子(しゃく・ゆみこ) 女優。1978年6月12日生まれ、46歳。東京都出身。学習院女子短大在学中の97年、グラビアアイドルとしてキャリアをスタート。98年、「ワンダフル」(TBS系)で注目されると、99年には、ドラマ「ツインズな探偵」(フジテレビ系)で女優デビューも果たす。2001年の初主演映画「修羅雪姫」以降、「ゴジラ×メカゴジラ」(02年)、「スカイハイ」シリーズ(03年など、テレビ朝日系)や「7人の女弁護士」シリーズ(06年など、同)などに出演。15年10月に実業家の夫と結婚し、現在は1児の母。7月26日には「カミノフデ~怪獣たちのいる島~」の公開も控える。
(ヘアメイク・田中宏昌(アルール)/スタイリスト・安永陽子/ペン・福田哲士/カメラ・三尾郁恵)