海の恵みに感謝し豊漁祈る 境漁港で魚族供養法要
西日本有数の漁業基地・境漁港(境港市)で11日、魚族供養法要が営まれ、水産・商工関係者ら約30人が海の恵みに感謝して豊漁を祈った。 同市昭和町の県営境港水産物地方卸売市場3号上屋で、市内の住職ら5人が読経。伊達憲太郎市長が「水産資源の減少や労働力不足、物価高騰など水産業を取り巻く環境は厳しい。日本海の魚族が招かれ、境漁港がますます豊漁となるよう願う」と述べた。 生産者を代表し、北陽水産(境港市)の喜多村実社長と若葉漁業(松江市)の森脇寛社長がマダイ4匹を岸壁から境水道に放った。参列者が焼香し、主催した境港水産振興協会の江尻敏美会長が「地球温暖化の影響で水産物の生態に大きな変化が生じている。海産物の恵みに感謝の念を忘れず、魚族の供養を継続したい」と謝辞を述べた。 境漁港の今年の水揚げ量は10月末現在、前年同期比0・6%増の11万2581トン、水揚げ金額は同3・4%減の195億6800万円となっている。
日本海新聞