「通常はあり得ない」はずのリアル「梅にウグイス」 冬のサンルームを飛び回る珍客たち
辰野町宮木の加納巌さん(94)宅にある梅の木の鉢植えにこの冬、ウグイスが時々舞い降りている。春を象徴する木と鳥で、絵のテーマにもなる組み合わせ。実際に集まるのはメジロが多く、ウグイスが来るのは珍しい。加納さんは家の中を飛び回るウグイスを歓迎し「ゆっくり遊んでいけよ」と声をかけている。 【写真】メジロ(右上)に誘われるように梅の木に舞い降りたウグイス
加納さんは毎冬、熟した柿やリンゴ、カップに入れたコーヒーをサンルームや庭に置いている。誘われるように窓から野鳥が入ってくるようになり10年ほど。近年は5種類ほど見られ、ウグイスは1月10日に初めて入ってきた。
「通常はあり得ない。慌てて写真を撮った」と加納さん。25日に正月用に咲かせた高さ30センチほどの梅の鉢植えをサンルームに置くとすぐメジロが止まり、続いてウグイスも。27日も複数のメジロと共に白い花の近くを飛び回った。
日本野鳥の会伊那谷支部の吉田保晴会長(68)=駒ケ根市赤穂=によると、梅に止まるウグイスが見られるのは珍しい。繁殖期はやぶの中など人目の付かない所にいるといい「冬場は餌が少なく、加納さん宅を餌場にしている可能性がある」と話した。