小池知事が「有明」新設案を表明 「時間を浪費したとは思っていない」
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東京都の小池百合子知事は16日の定例会見で、2020年東京五輪の会場見直し問題で先送りになっていたバレーボール会場について、小池知事が検討を続けてきた既存施設の横浜アリーナ案を断念し、有明アリーナを新設する当初案で進めることを表明した。 【中継録画】「有明」新設案を表明 小池百合子都知事が定例会見
「レガシーエリア」として開発
小池知事は「前(当初案)と同じじゃないかと言われるかもしれないが」と前置きしながら、「発想の転換のチャンス」だと語り、有明エリアの開発について、新しいアリーナをつくるだけではなく、(1)点(施設)から面(地域)へ、(2)コストから将来への投資へ、(3)官から民へ――という3つの視点で進めていきたいとした。 小池知事がイメージするのは、ロンドン五輪後に再整備された「クイーン・エリザベス・オリンピック・パーク」だという。同五輪の主会場となったロンドン東部の「オリンピック・パーク」が大会後に生まれ変わり、一般に開放され市民に親しまれている。 「有明レガシーエリア」と名付けて、スポーツ施設などを集積し、スポーツや音楽などのイベントを開けるように整備を進める考え。民間の力を活用するとして、コンセッション方式で具体的な検討を始めたところだと述べた。「有明エリアのコンセプトを明らかにすることで、(このエリアには過去)都市博の話もあったが、2020年大会を契機にこの地域をさらに活性化していこうと」。 今回、都が発案した一連の会場見直しでは、カヌー・ボート、競泳、バレーボールの3つの会場について進められ、その結果、合計で約400億円の予算削減が達成できたと説明。その上で「ただ安くするというのではない。時間を浪費したとは思っていない。ここにたどりつくことで都民と一体感が出たと思いたいし、コンセッション方式など新しい方式のきっかけをつくらせていただいた」と意義を強調した。