激震!阪神の藤浪晋太郎ら3選手が新型コロナ「陽性」…問題はどこに?そして球界に与える影響は?
ある他球団のフロントは「もし陽性なら4月24日開幕はアウトになるでしょう」と顔を曇らせた。 NPBは球場のサーモメーターの設置など万全の予防対策を行い、観客も満員にせず、5割程度に抑え、従来のような大声を出し飛沫が発生するスタイルの応援の自粛を要請するなど、できる限り感染リスクを減らして4月24日に開幕を目指すことを決定していた。だが、それは感染が爆発的に拡大するなどの社会状況の変化がなかった場合のもの。しかも、内輪の選手から感染者が出たとなると、そのプラン通りの開幕は難しいだろう。 まだ藤浪の感染経路は明らかになっていないが、さらに2次感染、3次感染が、チーム関係者、メディアにまで拡大していく可能性さえ残っている。同じく選手に感染者が出たNBAは、すぐさまシーズンを中断。再開のメドは立っていない。 前述したNPBとJリーグが合同で設立した「新型コロナウイルス対策連絡会議」で専門家がまとめた提言書には、「選手および家族も含めたチーム関係者にPCR検査の結果、陽性反応が出た場合の対応」という項目がある。不測の事態に備えて専門家チームは、5人の地域アドバイザーを決めており、そのアドバイザーと相談の上、今後の対応を練ることになっている。阪神の場合、大阪市立大学の掛屋弘教授が担当で、まず藤浪の感染経路と濃厚接触者の洗い出しが最優先事項。 舘田教授は、「一人出たら大変なことです。混乱してしまい、試合が継続できない状況になるでしょう。そうならないようにそれぞれの選手の行動を日記のようにつけて、振り返って、どういう人と濃厚接触したかをすぐに確認して、すぐに封じ込める。選手の協力のもと、そういう対策をとることが大事」と訴えていた。 陽性反応が出た2選手以外に藤浪の濃厚接触者がチーム内にどれだけいるかで、今後の対応は変わってくる。 阪神は早期発見できたが、もし感染が拡大すれば、選手、コーチ、スタッフらの1週間の自宅待機がさらに伸び、阪神はチームとして機能しなくなる。そうなると「公平」の見地から判断しても開幕は先送りになるだろう。