2.5次元舞台をまたひとつ進化させるExperimental Theater「結合男子」
ゲネプロレポート
会場に足を踏み入れると目に入るのは、客席のあちこちに設置された誘導ライト。ゲームのプレイヤーである媒人が持つガラス管をモチーフにしたアイテムがさまざまな色に光っており、作品の世界に誘われる。 物語は記憶をなくした媒人(=観客)が志献官たちと出会うことから始まる。キャラクターたちが媒人に話しかけてきたり、媒人の選択で展開が変化したりと、観客の没入感をアップさせるような仕掛けが用意されている。さらに、作中の自己紹介ペアナンバー「化学反応式」は回によって組み合わせが変化。毎公演に特別感があるのも本作の大きな特徴と言えるだろう。 キャスト陣は個性豊かなキャラクターを魅力的に表現しており、それぞれが気になる存在だ。今回は源 朔と安酸栄都を中心に据えた物語になっているが、キャラクター同士の距離感や関係性が垣間見えるやりとりに、「この二人の話も知りたい」「このキャラクターの背景には何があるんだろう」と興味をそそられる。 また、戦いはダンスや殺陣、光の演出で表現されている。一人ひとりのスタイルや個性が楽しめるシーン、コンビネーションやチームワークが光るシーンまで、多彩なパフォーマンスに圧倒された。キャラクターが扱う武器の豊富さによってアクションの幅も広がっており、非常に見応えがある。 迫力のあるアクションと人間ドラマ、シリアスな中に差し込まれる笑いと、見どころたっぷりな本作は5月7日(火) から5月13日(月) まで日本青年館ホール、5月17日(金) から5月19日(日) までCOOL JAPAN PARK OSAKA WWホールにて上演。初日と大千穐楽はDMM TVで独占ライブ配信も行われる。 取材・文・撮影:吉田沙奈 <公演情報> Experimental Theater「結合男子」 東京公演:2024年5月7日(火)~5月13日(月) 日本青年館ホール 大阪公演:2024年5月17日(金)~5月19日(日) COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール