朝霞市放火殺人「指示を待たず最初の一撃加えた」男に懲役23年
2022年、埼玉県朝霞市の内装会社でこの会社の男性社長に暴行した上建物に火をつけ、殺害したなどの罪に問われている男の裁判で、男に懲役23年の実刑判決を言い渡しました。 起訴状によりますと、元内装業の大西寿貴被告(33)は、内装業の菊地渉被告(39)とともに2022年5月、朝霞市にある内装会社でこの会社の社長・長葭良さん(43)をバールで複数回殴り、頭蓋骨を陥没骨折させるなどした上、会社の建物に放火し長葭さんを殺害したなどの罪に問われています。 これまでの大西被告の裁判で、検察側は「大西被告が口火を切って背後からバールで殴るなど重要な役割を果たしている」などと指摘し懲役24年を求刑していた一方、弁護側は「菊地被告が殺害の方法などを考え、大西被告に殺害を持ちかけるなど大西被告は従属的な役割だった」などとして、懲役18年が相当だと主張していました。 そして、7日の判決で、さいたま地裁は大西被告に対し「菊地被告から武器を持ってくるよう言われ、殺傷能力の高いバールを自ら購入し菊地被告の指示を待たずにバールを構え最初の一撃を加えた」などと指摘。 その上で「菊地被告が主導的であり大西被告が積極的に犯行を遂行したものではないものの不可欠で重要な役割を果たした」「強固で確定的な殺意に基づく危険かつ残忍な犯行」として懲役23年の実刑判決を言い渡しました。 判決の理由が読み上げられているとき、大西被告は静かにうつむきながら耳を傾けていました。