平原綾香「自分の音楽を“目覚ましの音”に使わないで…」その真意とは?
女優・ミュージシャンの松下奈緒がパーソナリティを務めるTOKYO FMのラジオ番組「Grand Seiko presents My Time My Story」(毎週土曜12:00~12:25)。月替わりでゲストをお迎えして、“願いが叶ったときのこと”や“達成したときの喜び”、“心躍る瞬間”について伺っていくプログラムです。2024年3月のマンスリーゲストは、シンガーソングライターの平原綾香さん。この記事では、幼少期の家族とのエピソードについて語ってくれた3月9日(土)放送の模様を紹介します。
◆心躍る瞬間「家族できれいな夕日を見たとき」
松下:今月は平原綾香さんをお迎えして“心躍る瞬間”についてお伺いしています。今週はどんな瞬間でしょうか? 平原:“家族できれいな夕日を見たとき”です。 松下:素敵な思い出ですね。“美しい景色”と言っても、誰と見るか、どこで見るかなど、シチュエーションによっても違うと思いますが、その景色はどんなときに見られたのですか? 平原:私は、幼い頃から家族で旅行に行くことが多かったんです。父(サックス奏者・平原まことさん)が生前に、車でいろいろなところに連れて行ってくれたのですが、車のなかでは、父がレコーディングした音源や参加した作品などをみんなで何回も聴く、というのがお決まりでした。 車を走らせていて綺麗な夕日に出会うと、車をとめて、ドアを開けたままにして、カーオーディオから流れる音楽を聴きながら夕日を見るんです。 松下:良いですね!“音と風景”が一緒になると、すごいパワーを感じるじゃないですか。 平原:そうなんです。なので、その作品を聴くと、家族で一緒に見た夕日を思い出します。今となっては宝物の思い出になりました。 松下:景色も覚えているし、どんな音楽が流れていたかということも、心に刻まれているんですね。 平原:そうですね。でもそれって、きれいな景色じゃなくてもあるんですよ。例えば“誰かが落書きした「へのへのもへじ」を見たときに聴いていた音楽”みたいな(笑)。良い思い出じゃなくても、景色に音が張り付いているんですよね。だから私は“目覚ましの音に、自分の音楽を使わないでくれ”って思っているんです。 松下:(笑)。それはどうしてでしょうか? 平原:私も以前、好きな音楽を目覚ましにしたことがあるんです、“心地よく起きられるかな”と思って。でも起きたくないときって、どんなに好きな音楽でも起きたくなくて。 松下:そうですね(笑)。 平原:するといつからか、その曲を聴くと、そのときの嫌な感じが思い起こされるようになり、聴くだけで眠くなってしまうことがあって……だから私は(好きな曲を)嫌いになりたくないから、(目覚ましは)携帯に内蔵されているアラーム音にしています。 松下:わかります! 平原:ですので、決して好きな曲を目覚ましにしてはいけません! でも、優しい知り合いや友達が「いつも綾香の声で起きているよ」なんて言ってくれたときは「ありがとう」と言っています。やっぱり(そう言われると)うれしいんですよね(笑)。