平原綾香「自分の音楽を“目覚ましの音”に使わないで…」その真意とは?
◆クロニクル・プレイリスト「Heart」(平原まこと)
松下:この番組では“心躍る瞬間”にまつわる思い出深い曲や、その時代の印象深い1曲を“音楽の年代記”=「クロニクル・プレイリスト」としてお届けしています。今回はどんな曲でしょうか? 平原:父のことばかり話しているような気もしますけれど、亡くなってまだ間もないので、悲しい想いもあるし、父との思い出をずっと忘れたくなくて……父は音楽家ですので、“音が残っている”ということが“父が残してくれたメッセージ”のような気がして、すごくありがたいんですよね。 そのなかから今回は、私の人生で一番好きな曲でもあるのですが、父が初めて「平原まこと」としてリリースしたファーストアルバム(『月の癒し Moon Healing ~Wavy Music~』)のなかに収録されている「Heart」を選びました。 この曲は、父の告別式で姉のAIKAがソプラノサックスを吹いて、父のソプラノサックスと一緒にデュエットもしたのですが、その音が(父の音色に)とてもよく似ていたんです。残された者としては、まだまだ聞きたいことも伝えたいこともたくさんあったし、音楽もたくさん一緒にしたかったけれど、もう父はいない。でも、父の音を頼りに、自分の音楽や音楽人生をまっとうすべく、これからも生きていかなければと、今でも(父の音を)研究するような気持ちで聴いている曲です。 (TOKYO FM「Grand Seiko presents My Time My Story」2024年3月9日(土)放送より)