ぜいたくにハチミツ使用したカステラ 文明堂と埼玉社会福祉事業協会がコラボ 「彩の国はちみつカステラ」 濃厚な甘さとしっとりした食感が特徴
文明堂東京(東京都)は埼玉社会福祉事業協会(さいたま市西区)と同社さいたまあおぞら工房(同市桜区)がコラボレーションした「彩の国はちみつカステラ」を発売した。同協会に入所の障害者らが開発に携わった。5切サイズ810円(税込み)で、同工房内の売店で購入できる。 絶賛パウンドケーキ誕生、1年がかりで開発 菓子メーカー“モンテール”など産学官福が生み出したスイーツ
原料のハチミツは、同協会の多機能型事業所に入所の障害者らが育てたミツバチが市内を流れるびん沼川沿いに咲く花々から集めた蜜を採取したもの。完成したハチミツ「あかしあの森」を文明堂の従来製品比で約2倍の量をぜいたくに使用した。ハチミツを使った通常のハニーカステラはスポンジ部分が黒くなりがちなため、配合量の微調整を繰り返し、障害者らと味や焼き色などの試作を数回重ねてきたという。 今回、無ろ過・非加熱の濃厚な甘さとしっとりした食感が特徴の一品に仕上がり、同工房開業5周年に合わせて披露された。 連携は、地元の事業所支援を行う埼玉縣信用金庫が同協会から「お菓子作りのOEM(他社商品の製造)を受注したい」との相談を受け、文明堂に打診し実現した。 文明堂マーケティング部の磯貝歩美さんは、「SDGs(持続可能な開発目標)の観点に加えて障害者の自立・生活支援にも役立ちたい」と話した。仲介した同信金三橋支店の浜野明広支店長代理は「今回の連携事例をきっかけに、障害者の雇用促進にもつながれば」と期待を寄せた。