織田裕二に鈴木保奈美が「いい加減にしなさい!」 第6話レビュー<SUITS/スーツ>
長期間エンタメを好きでいると、よく知るドラマの共演者が別の作品で再共演して、過去作と異なる関係性を見て妙にワクワクする、なんてことはないだろうか。織田裕二と鈴木保奈美が「東京ラブストーリー」(1991年、フジテレビ系)以来、27年ぶりに共演したことが話題となった「SUITS/スーツ」(2018年10月期、フジテレビ系)は、6月6日(木)までFODにて第1話を無料公開中である。今回は2人のコンビネーションが楽しめた第6話の見どころを紹介する。(以下、ネタバレが含まれます) 【写真】「SUIT/スーツ2」の会見に出席した織田裕二と中島裕翔 ■カンチとリカのコンビが再び集結した「SUIT/スーツ」 「SUITS/スーツ」はアメリカのメガヒットドラマ「SUITS」を原作に、勝利のためには手段を選ばない弁護士・甲斐正午(織田)と驚異の記憶力を持つ天才フリーター・鈴木大輔(中島裕翔)が、さまざまな訴訟を解決へ導く痛快エンターテインメント。2024年4月からのFODでは、人気のフジテレビドラマを毎月5作品分、FOD・TVerにて毎日無料公開する「#ドラ活 浸れ、超自分的ドラマ生活。」を開催中で、第1話ほか期間限定で無料公開中の放送回をたっぷりと楽しめる。 鈴木保奈美は、甲斐が所属する“幸村・上杉法律事務所”の代表弁護士・幸村チカを演じる。「東京ラブストーリー」で日本中を夢中にさせたカンチとリカのカップルがまた見られるとあって放送当時もドラマファンをわかせたが、今作での2人の関係は上司と部下。威圧感強めのチカは、バリキャリウーマンのおしゃれスタイルでズバズバと事務所内を仕切っていく。普段は破天荒な甲斐だが、決してチカに口ごたえはできないといった関係性で、どちらかというとお似合いの2人だ。 第6話は、甲斐がチカから、日本有数の資産家で慈善事業にも尽力する内海財団の会長・内海真須美(ジュディ・オング)を紹介されるところから始まる。内海は、轟フィナンシャルが手がけるインドネシアの発電所建設に20億円を投資していた。だが、建設計画が頓挫したため資金を回収したいという。チカは甲斐に、・ 蟹江貢(小手伸也)と組んで対処するよう指示する。 ■甲斐の叱責で経理部長が急死というピンチに… 蟹江は、大輔に轟フィナンシャルの資産をあぶり出すよう命じるが、大輔は甲斐から別件の仕事を頼まれる。リゾート開発会社“アテナリゾート”の藤原一輝(大澄賢也)と娘で大学院生の華名(佐久間由衣)の揉め事だ。 同じころ、蟹江は、轟フィナンシャルの経理部長・小堺晴彦(春海四方)と弁護士の毛利徹(小松和重)、アソシエイト弁護士の米倉和博(宮田佳典)と会っていた。小堺が香港に口座を作り3000万円の資金を移したことを掴んでいた蟹江は、彼を厳しい口調で責め立てた。すると小堺は急に体調を崩し、そのまま息を引き取ってしまう。 そんな折、大輔は華名に会いに行く。華名は“アテナリゾート”が不都合な環境予測データを隠ぺいして人口500人ほどの小さな島にホテルを建てたことが許せないという。 ■チカが甲斐と蟹江コンビを飼いならす チカによって、甲斐とライバル弁護士の蟹江がチームを組まされたわけだが、お互い歩み寄ることをせず、いがみ合ってばかり。気が合っていないかというとそうでもなく、負けず嫌いの似た者同士がゆえに常に揉めてしまうのだろう。目を吊り上げたチカが幼い男子を叱るかのように、甲斐と蟹江を並べて「いい加減にしなさい!」と叱責するシーンは思わず笑いを誘う。蟹江がピンチに追い込まれる回でもあるので、事務所の仲間としてどのように切り抜けていくのかも見ものだ。物語が中盤を過ぎて、職場の仲間としてのテンポの良いチームワークも出てきた第6話だった。