やっぱり大谷翔平効果!WS6、7戦目消滅も、渡米ファン続出 LAで優勝パレード「ラッキー」な人も
大谷翔平が所属するドジャースのワールドシリーズ(WS)第6、7戦の観戦チケットを持っていた日本人の多くがロサンゼルスに渡航している。WSは10月30日(日本時間31日)のニューヨークでの第5戦で決着。本拠地に戻っての2戦はなくなったが、歓喜に満ちる現地の雰囲気を楽しもうと、渡米するファンが相次いでいる。 大谷を花巻東高時代から応援する寺本涼真さん(50)は、約2週間前に第6戦のチケットを購入。「世界一の瞬間には立ち会えませんでしたが、優勝したという余韻を味わいたい」とし、10月31日夜に羽田空港から飛び立った。 ドジャースタジアムで記念グッズを大量購入する目的に切り替え、ロス入り。すると現地で優勝パレードが行われることを知り「ラッキー」と大喜びした。グッズ購入やパレード観賞、さらに「大谷君も見たい」と、効率的に全てを回るスケジュールを模索。試合観戦できなくとも「優勝したからこそのぜいたくな悩み」と、充実の表情を浮かべた。 寺本さんのように渡米をキャンセルせず、WS制覇の余韻を楽しもうとする人が多いようだ。MLBのオフィシャルパートナーである旅行会社JTBは、WSの観戦チケット、宿泊ホテル、航空券をセットで販売。すでに第6、7戦のチケット代は顧客に全額払い戻されているが、同社担当者は「そこまでキャンセルが出ている印象がありません。ホテルや航空券はそのままなので、観光として旅を楽しむ方も多いのでは」と話した。 実際に現地空港の到着ロビーやホテルでは、ドジャースグッズを身につけた日本人を多く見かけたと寺本さんは明かした。現地の盛り上がりはすさまじく、乗車したタクシーの運転手は「ドジャース!ワールドナンバーワン!」と胸を張っていたという。祝福ムードで熱狂に包まれるLA。世界一の興奮は、まだまだ続きそうだ。 (小田切 葉月) 《荷造りしたけれど出発数時間前に》 渡米を取りやめた人もいる。都内の男性会社経営者(49)は10月上旬から第6、7戦のチケットをインターネットで購入。航空券も予約し、万全の態勢で10月31日の第5戦のテレビ中継を見ていた。「ヤンキースが5点先制したので、ノリノリで荷造りを始めた」が、程なくして同点。ドジャースの世界一を見届けた後、航空券をキャンセルした。すでに出発の数時間前で、航空会社のオペレーターにも「今から(キャンセル)ですか?」といぶかしまれたという。優勝パレードが行われることは知らなかったといい「それなら行けば良かった…」と残念がっていた。 《日本の半分がWS視聴》 フジテレビが生中継したワールドシリーズ第5戦の平均世帯視聴率は8.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だった。瞬間最高は、優勝を決めドジャースナインがマウンド上で歓喜の輪をつくった場面で、13.0%だった。また、ビデオリサーチは1日、計5試合のうち、フジテレビかNHKBSでいずれかの試合を生視聴した人を5656万2000人と推計。国民の約半分が生視聴していたという計算だ。