「サウナがそのままハイエースの中に」開発したのは好きすぎて会社に同好会『サウナ部』まで作った建設会社社長 介護用サウナ?も実用化へ
鈴木さんの会社も、もともと建築や土木工事を専門としていますが、2022年、好きが高じて会社の事業としてサウナ開発にも乗り出しました。 去年はサウナの本場、フィンランドにも足を運び研究を続けています。 鈴木工務店 鈴木美範代表: 「お客様にとってナノミストっていう言葉がわかりやすいのか、やっぱり認知度がある言葉を使っていきたいし…」 この日も新たに開発したサウナについての打ち合わせです。魅力をわかりやすく伝えるため資料作りにもこだわります。 鈴木工務店 鈴木美範代表: 「世の中にないので、それを伝えるのが難しい…」 ■鈴木工務店が新たに手掛けるサウナとは 今回、鈴木さんの会社が新たに開発したのが介護用サウナ。 実用化を目指し、5月、仙台で開かれた展示会にも出展しました。一般的なサウナよりも温度が低い40度の蒸気で温まる仕組みです。ナノレベルの蒸気の粒が繊維を通り抜けるため服を着たまま入ることができます。 また、車いすのままでも入れるように設計していて、入浴時に介護が必要な人も利用できるサウナを目指しています。 介護用製品を販売する人: 「服を着たまま入れるので男性も女性も入れる。需要はすごくあるのかなと」 介護施設の職員: 「ドライサウナの熱さはあるけれど、湿気があってしっとりするので入りやすい」「(サウナに)入れてあげたいとは思うが、身体的な状態によっては難しい」 ■介護用サウナ、専門家の評価は このサウナについて専門家は、介護の新たな選択肢になると話します。 東北福祉大学 相場恵准教授: 「『介護をしてもらっているからできない』といっぱい諦めていることがあると思う。そういう人たちが暮らしの中でそれをセレクトできるような、その環境を整えるというのはとても大切なことだと思う」 一方、実用化には課題も。 東北福祉大学 相場恵准教授: 「そもそもサウナは疾患のある人で禁忌症になっているところがある。そこでハードルが高い。要介護レベルプラス、どういう疾患があるか。体験してもらいながら、理解してもらうことが必要」
魅力を多くの人に伝えたい。サウナの熱波のような熱い思いで鈴木さんは開発を続けています。 鈴木工務店 鈴木美範代表: 「サウナをやればやるほどサウナが嫌いという人に会う。サウナの入り方を知らない、とか。もっと自由に、楽しく入れる文化、入り方というのが定着しないと一時のブームで終わると言われているので、特別なものじゃなくて家庭に普通にあるものだっていう時代が来たら面白いなと思っている」 介護用のサウナについては、来年の本格的な実用化目指し開発を続けるということです。また、ハイエースのサウナはレンタルが可能で3時間で税抜き3万円、宮城県内を中心に対応しているということです。
東北放送