【安田記念】ソウルラッシュ突進 鋭く伸びた万全リハ G1初制覇へ 池江師「上積みはありますね」
「安田記念・G1」(6月2日、東京) 前哨戦のマイラーズCを完勝したソウルラッシュが29日、栗東坂路で最終リハ。鋭い伸びを発揮し、G1初制覇へ万全の仕上がりをアピールした。昨年のマイルCS覇者のナミュールも栗東坂路で最終調整。8着に終わったヴィクトリアMから中2週での巻き返しに出る。 ピークの出来で、府中へと乗り込む。前哨戦のマイラーズCを完勝したソウルラッシュが栗東坂路で最終追い切り。全体時計は4F53秒1と軽めだったが、鋭く伸びてラスト1Fは12秒1をマークした。 池江師は前走以上のアクションに目を細める。「先週までにある程度仕上がっていたので、あまり強い負荷をかけないように単走で。動きも良かったし、上がってきた後の息の入りも良かった。叩き良化型なので、上積みはありますね」と評価した。1週前には栗東CWでラスト1F10秒9の破格時計。またがった水口(レースはモレイラ)が「僕が今まで乗った中で一番いい」と言ったくらいで、6歳春にして完成期を迎えた。 不安があるとすれば東京コースだ。「ちょっと東京が苦手なので、そこは心配」と、指揮官が漏らしたように東京芝は〈0・1・0・3〉と、4戦して勝ち鞍がない。特に安田記念は、2度出走して13着、9着と大敗。ただ、2年前は直線で前が壁になる不利があり、昨年は状態面がもうひとつだった。スムーズにさばけて、今の出来であれば、悲願のG1タイトルに手が届いていい。 この日、サセックスS・G1(7月31日・英グッドウッド)に予備登録していることを明かしたが、今のところ参戦には消極的で、目の前の一戦に全力投入する。「何とかG1を勝たせて種牡馬にしてあげたい」。長い直線を、魂の突進で豪快に突き抜ける。 <調教診断>栗東坂路で行われた単走追いは、筋骨隆々で迫力満点の馬体が目を引いた。力強い脚さばきでグングン前へ進み、圧巻の動きを披露。1週前は栗東CWで一杯に追われると、ラスト1F10秒9と切れを発揮。反応も問題ない。前走のマイラーズCを完勝し、充実一途の6歳馬。悲願のG1制覇へ向け、態勢は十分整ったと言える。