【UFC】元RIZINホーゼンストライクが12戦無敗ガジエフにTKO勝ち「ジャブを出し続けていったらガジエフの心が折れた」
2024年3月2日(日本時間3日)米国ネバダ州ラスベガスのUFC APEXにて『UFC Fight Night: Rozenstruik vs. Gaziev』(#UFCVegas87)が開催された。 【写真】序盤は力強かったダゲスタン戦士のガジエフだが、ホーゼンストライクのジャブに出血でマウスピースを吐き出した メインイベントでは、RIZINにも出場したスリナム初のUFCファイターのジャルジーニョ・ホーゼンストライク(スリナム)が、MMA12勝無敗のダゲスタン出身・バーレーン国籍のシャミル・ガジエフと対戦。 試合前のオッズでは、アマチュアでも世界大会優勝などの実績を持ち、無敗のガジエフが、UFC2戦目にしてフェイバリット。 かつてフランシス・ガヌーと対戦するなどUFCで13戦目となるランカーのホーゼンストライクはアンダードッグの前評判だった。 しかし、試合はガジエフのテイクダウンを序盤こそ受けたものの立ち上がったホーゼンストライクが、以降はタックルを切り、丁寧に「ジャブを出し続けていったらガジエフの心が折れた」(ホーゼンストライク)結果に。 4R終了時のドクターチェックの結果、目が見えないと頭を振るガジエフが試合続行不可能となり、ホーゼンストライクが前戦のジャイルトン・アウメイダ戦の一本負けから再起。ATTのキング・モーに感謝の言葉を語った。 ▼ヘビー級 5分5R 〇ジャルジーニョ・ホーゼンストライク(スリナム)14勝5敗(UFC8勝5敗)257lbs/116.57kg [4R終了時 TKO] ※ガジエフが続行不可能 ×シャミル・ガジエフ(バーレーン)12勝1敗(UFC1勝1敗)261lbs/118.39kg メインイベントは12勝無敗のダゲスタン出身・バーレーン国籍のシャミル・ガジエフがUFC2戦目で、ヘビー級12位のジャルジーニョ・ホーゼンストライク(スリナム)と対戦する。 ガジエフは、IMMAFで活躍後、UFC契約までに10連勝。2023年12月のUFCデビュー戦では、4連勝中だったマルティン・ブダイを2R KOした。 バレーボール選手だったところをアブドゥルマナップ・ヌルマゴメドフにスカウトされ、ハビブやマカチェフ、ハビロフらと練習。現在もHKダゲスタンとKHKバーレーンの双方でトレーニングを続けている。 対するホーゼンストライクは、スリナム初のUFCファイター。キックボクシング出身で、米国フロリダのアメリカントップチーム所属。2020年5月にフランシス・ガヌーを相手に初めて敗れるまで11連勝。しかし、ガヌー戦後、シリル・ガーヌ、カーティス・ブレイズ、アレキサンダー・ヴォルコフ、ジャイルトン・アウメイダに敗れ、ランキング12位まで後退した。 MMAとしてグラウンドの弱点を埋めるため、ジュニオール・ドスサントス、PFLスーパー王者のレナン・フェレイラ、ブシェシャ(マーカス・アルメイダ)、マルセロ・ゴルムらと練習。ガジエフについて「彼は自分が戦ってきたような相手と戦っていないし、自分ほどのパワーを持った相手とも戦ってきていない」と、これまでの相手とは異なると自信を語っている。 1R、ともにオーソドックス構え。ホーゼンストライクはジャブから。ガジエフの組みを2度切る。ワンツーも腰が引けているホーゼンストライク。詰めるガジエフに右を振るが、ステンドバックするガジエフはダブルレッグへ。 ここも切るホーゼンストライクだが、金網を背に。左から右を振るガジエフに右に回るホーゼンストライク。ワンツーで前に出るガジエフは右で差して押し込み。ともにモモにヒザを突き、左で小手巻くホーゼンストライクだが、ガジエフはシングルレッグを持ち上げて軸足払いテイクダウン! ハーフで背中を着けさせられたホーゼンストライク。ホーン。 2R、ガジエフの圧力に下がるホーゼンストライク。右で押し返すも単発。互いに左ジャブを突くも当たらず。ガジエフは右ヒザを突いて前に。ここはさばいたホーゼンストライク。続く右ストレートも体をかわすと、右カーフを返す。 左ジャブが当たり始めたホーゼンストライク。詰めるガジエフはシングルレッグを1Rと同じように持ち上げるがここは倒れなかったホーゼンストライク。引き落として離れようとするが、ついていくガジエフが左で差して押し込み、ヒザ。 3R、左ジャブを突くホーゼンストライク。ガジエフの右をかわすとガジエフは鼻血。口を開ける。左ジャブをこつこつ突くホーゼンストライク。さらに右を振る。そこに右を狙うガジエフ。ホーゼンストライクは右ローも! ガジエフのワンツーをさばいて右ストレートをボディに。さらに左ジャブを突く。 4R、ホーゼンストライクのジャブを右手ではたくガジエフだが、なおもホーゼンストライクはジャブ。ダブルレッグに入るガジエフを差し上げるホーゼンストライクは離れる。口を開けて苦しそうなガジエフ。ホーゼンストライクは左ジャブをこつこつ突いて、ついに右を振る! さらに右カーフキックも。ホーゼンストライクの左ジャブに右をかぶせようとするガジエフだが、届かせないホーゼンストライクのジャブにガジエフはマウスピースを吐き出す。ホーゼンストライクは頭を下げて左右ラッシュで前に出てホーン。 5R、ドクターチェック。目が見えないと頭を振るガジエフ。ストップ。勝利のホーゼンストライクはガッツポーズ。 ランカーながらアンダードッグだったホーゼンストライクはATTのキング・モーに感謝の言葉を述べると、「時間をかけて練習してきた甲斐があった。セコンドの指示通り、フィニュシュを焦らず、ジャブを出し続けていったらガジエフの心が折れた。この後? スリナムに戻って原点に戻りたい。7月か8月に戻ってきたい」と語った。