【卓球】6回目の挑戦。松島、男子ジュニアV!「優勝して流した涙は人生で初めて」〈全日本卓球選手権〉
ジュニアという鬼門を越えた松島。その涙の意味は
天皇杯・皇后杯 2024年全日本卓球選手権大会(一般・ジュニアの部) 1月22~28日 東京体育館 小学生時代、年代別(ホープス・カブ・バンビの部)の全国タイトルをすべて手中に収め、カデットの部13歳以下でも優勝。大物サウスポーとして将来を嘱望されていた松島輝空(木下アカデミー・神奈川)。 過去5回出場したジュニアでは3回決勝に進んでいたが、ことごとく敗れ、近くて遠いジュニアタイトルだった。 今大会の決勝の相手は同級生(高校1年)の吉山和希(岡山リベッツ・埼玉)。ゲームオールまでもつれる展開だったが、最後は松島が11-8で振り切り、4度目の決勝で念願の優勝を手にした。 ●ジュニア男子決勝 松島輝空(木下アカデミー) 3、-7、9、-9、8 吉山和希(岡山リベッツ) 松島「優勝して流した涙は人生で初めて。試合前に不安だったり、緊張があった。簡単な試合ではなかった。決勝で3-0にはならずに2-2の試合になると思っていたし、同級生には負けたくなかった。まずはジュニアで勝てたので、ダブルスと一般シングルスも頑張ります」 昨年から今年1月のドーハ大会までのWTT(国際ツアー)では、オフチャロフ(ドイツ)、アルナ(ナイジェリア)、李尚洙(韓国)、そして日本の張本智和、戸上隼輔などに勝ち、世界ランキング33位と日本選手として3番手につけている松島。最近の成長と実績で、パリ五輪の3番手候補にも名前があがるほどだ。 周りからの期待を感じながら、全日本のジュニアでは決勝でなかなか勝てないでいた松島。いくら世界ランキングが上がったとしても、いくら世界のトップ級に勝っても、松島はこの「ジュニア優勝」という鬼門をくぐり、全日本という山に挑む必要があった。 今大会、“ジュニア優勝”という鬼門を突破し、肩の力が抜けた状態で挑むシングルスにおいて、松島は本当の意味で台風の目になるかもしれない。