ロシアの最前線に送り込まれた「北朝鮮軍」が次々に“惨殺”…囚人兵と同じ“捨て駒”扱いの悲惨すぎる実態
ロシア軍は深刻な人手不足
「CNNはロシア国内で北朝鮮の兵士は軍事訓練を受けさせられ、そこで『発射』や『位置につけ』など、100種類の基礎的な軍事用語をロシア語で学ばされている、と報じました。もし北朝鮮軍の部隊だけでウクライナ軍を攻撃させるつもりなら、兵士にロシア語を教える必要はないでしょう。中央日報は、そのロシア語教育も充分に行われていないと指摘しています。そして韓国の国防情報本部が『北朝鮮軍の兵士はロシア軍の部隊に混成された上で戦場に投入される』と国会に報告したことを伝えました」(前出の記者) 前出の軍事ジャーナリストは「確かに戦場では、『猫の手も借りたい』状況なのは間違いありません。いくらでも仕事があるのは事実です」と指摘する。 「最前線の部隊でも、戦闘だけが兵士の仕事ではありません。塹壕を掘り、トイレを清掃し、弾薬を補充し、食事を用意し、残飯を片付ける……。やらなければならないことは山のようにあります。ひょっとするとロシア軍の指揮官は『言葉は通じなくとも、兵士が増えただけで助かる』と考えているのかもしれません。北朝鮮軍の援軍を受け入れた時点で、ロシア軍の深刻な人手不足が浮かび上がります」 また暴風軍団には桁外れのエリート兵士がいると考えられる。ロシア語が堪能で、高度な訓練を受けた兵士は別格の存在として扱われるだろう。
北朝鮮軍の兵士は“大砲の餌食”
だが、ロシア軍が北朝鮮軍の兵士に期待しているのは、人手不足の解消だけではなさそうだ。北朝鮮軍の兵士にとって最悪の未来が待ち受けているかもしれない。なぜならロシア軍は自分たちの代わりに北朝鮮兵に死んでもらおうと考えている可能性があるからだ。 「ニューヨーク・タイムズは『小規模な交戦』と表現しましたが、その内容から北朝鮮軍の兵士は『威力偵察』を命じられた可能性があります。これは実際に敵軍と交戦し、敵軍の戦力や装備を探る作戦で、危険な軍事行動であることは言うまでもありません。一般的には装甲車や戦車、ドローンなどを使って実施します」(同・軍事ジャーナリスト) ところがロシア軍は訓練も装備も充分ではない北朝鮮軍の兵士を自分たちと共に行動させ、最前線で北朝鮮軍の兵士だけに威力偵察を命じた可能性があるという。 「ロシア軍部隊の指揮官は、北朝鮮軍の兵士が駆逐される様子から、ウクライナ軍の配置を偵察したのではないでしょうか。まさにロシア軍にとって北朝鮮軍の兵士は“捨て駒”、“人身御供”なのでしょう。ウクライナのアンドリイ・シビハ外相も17日に『ロシアは北朝鮮兵を大砲の餌食にするつもりだ』と発言しました。かつてロシア軍は囚人兵を大砲の餌食とし、ウクライナ軍の砲列を偵察しました。全く同じ作戦を北朝鮮軍の兵士に命令する可能性があるとシビハ外相は指摘したのです」(同・軍事ジャーナリスト) 註1:北朝鮮兵にロシア語教育、前線派遣へ準備か 韓国議員ら(CNN.co.jp:10月29日) 註2:「ロシア語一切わからないまま戦線に投入」…北朝鮮兵大規模戦死の懸念(中央日報日本語電子版:10月30日) デイリー新潮編集部
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