のとじま水族館に支援の手 飼育動物、全国へ緊急避難
能登半島地震で被災し、水槽が壊れるなどした石川県七尾市の「のとじま水族館」を助けようと、全国各地の動物園などが飼育動物を預かる動きを本格化させている。取りまとめを担う日本動物園水族館協会(東京)の安全対策委員長で、盛岡市動物公園ZOOMOの辻本恒徳園長は「復旧して開館へとつなげられるよう、支援を続けたい」と話す。 石川県によると、のとじま水族館では、建物の窓ガラスや屋根が破損し、水槽からは水漏れも起きた。ろ過設備も停止。水質悪化でジンベエザメ2頭が死んだ。 同協会は日本水族館協会(東京)とも連携し、4日にはいしかわ動物園(石川県能美市)にコツメカワウソ2匹とゴマフアザラシ2頭、6日に越前松島水族館(福井県坂井市)にゴマフアザラシ1頭とカマイルカ2頭を緊急避難させた。水の循環に必要なボンベや職員用の飲料水や食料など物資も提供してきた。 のとじま水族館展示・海洋動物科の加藤雅文科長は「目の前の生き物の命をつなごうとして精いっぱいだ」と逼迫した状況を訴える。