「 楽天ファッション・ウィーク東京 2024 AW」フィジカルな体験とAI活用が焦点に:マリメッコによるショーも開催
日本ファッション・ウィーク推進機構(JFWO)が3月11~16日に開催する「楽天ファッション・ウィーク東京(Rakuten Fashion Week TOKYO/RFWT)2024 A/W」の概要が15日、明らかになった。東京・渋谷ヒカリエや表参道ヒルズを主会場に、全43ブランドが2024秋冬コレクションを披露する。リアルイベントへの回帰が総体的に見られるなか、フィジカルな体験の機会創出に力を入れるとともに、ファッションにおけるAI(人工知能)活用のあり方にも焦点を当てる。
「フィジカルな体験の場」を重視
Rakuten Fashion Week TOKYOは、日本ファッション・ウィーク推進機構が年2回開催するファッションイベント。ランウェイショーをはじめとするファッションデザイナーのコレクション発表の場の提供、一般参加可能なコンテンツの拡充などを通して、日本のファッション業界の底上げを図っている。 2024秋冬は、会期前日の特別イベントとして、FASHION PRIZE OF TOKYO*2024を受賞したエムエーエスユー(MASU)が仏パリで発表したコレクションの凱旋ショーを実施するほか、会期初日には、ユニフォームデザイン集団ハイドサイン(HIDESIGN)がサステナブル素材を使ったルックやワークウェアを再構築した1点ものピースなどを披露する。JFW NEXT BRAND AWARD** 2024を受賞したカナコ サカイ(KANAKO SAKAI)や、TOKYO FASHION AWARD*** 2024を受賞したフォトコピュー(PHOTOCOPIEU)やミスターイット(mister it.)を含む8ブランドもコレクションを発表する。 そうしたアワード受賞やby R(バイアール)****などを機に活動の幅を広げているブランドが多数参加しており、JFWOは、「初参加から実力のあるブランドまで、層の厚さが感じられるラインナップ」だという。全43ブランドのうち38ブランドがフィジカル、5ブランドがデジタルでのコレクションを発表する予定で、前回の2023春夏(全50ブランドのうち35ブランドがフィジカルで発表)よりも参加ブランド数は減少したが、フィジカルで発表するブランドは増えた。JFWO事務局長の古茂田博氏はその理由について、「今回は、フィジカルな体験の機会創出に力を入れるなか、申込みブランドをPRやビジネス、ショー設計の側面から厳しく審査した。東京ならではの力強さのあるブランドにフォーカスした」と説明した。 会期中は、森永邦彦デザイナーによるアンリアレイジ(ANREALAGE)が初のメンズコレクションを披露することも決定している。 *東京都とJFWOが主催するファッションプライズ。すでに国内外で知名度のある東京のファッションデザイナーを1組選定・表彰し、パリでのコレクション発表をサポートするなど国際的ブランドへの成長を支援する。 **JFWOが2023年に発足したブランドサポートプログラムで、ファッション業界でのグローバルな活躍が見込める新しい才能を育成・支援していくことを目的としている。 ***東京都とJFWOが主催するファッションアワード。国際的な活躍が期待される東京のファッションブランドを選定・表彰し、パリでの展示会参加など国内外での事業成長を支援する。 ****RFWTの冠スポンサーである楽天グループ(以下:楽天)が、日本のファッション業界のエンパワーメントを目的として実施するプロジェクト。2021春夏にスタートし、これまでダブレット(doublet)やトモ コイズミ(TOMO KOIZUMI)、トーガ(TOGA)など13ブランドのコレクション発表を支援している。