コントローラー投げっぞ…FC版『ドラクエ3』でイライラした思い出 HD-2D版ではどうなった?
無慈悲に流れる音楽に絶望した思い出
HD-2D版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』をプレイしていると、ファミコン版で遊んだ当時の思い出が蘇ってきます。ファミコンというハードの特性、そして現代ほどぬるくはなかったゲームバランスに、コントローラーを投げつけたくなるほどイライラした記憶もあるのではないでしょうか。 【画像】え…悲惨すぎる! こちらが全国の勇者が絶叫する場面です(3枚) 多くの人が頭を抱えて絶望したのが、「ぼうけんのしょ」が消えた瞬間ではないでしょうか。「おきのどくですが……」のメッセージと、デロデロデロ~という不気味なBGMがトラウマになっているかもしれません。『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』で「ふっかつのじゅもん」を間違え、ひとつ前のじゅもんからやり直すという苦行から解放され、バッテリーバックアップ機能で快適になったと思いきや、それ以上の絶望が子供たちを待ち受けていました。 では、HD-2D版ではどうなったかというと、そう簡単にセーブが消えないどころか、「オートセーブ」という機能が付いています。たとえばボス戦で全滅してしまっても、戦闘開始の手前から再開できるのです。戦略を変えて再度ボスに挑むもよし、レベルを上げて再挑戦するもよし……ずいぶんと便利になったものです。 続いて、「遊び人」です。「さとりのしょ」なしで「賢者」に転職させるため、パーティに入れたものの、呪文を覚えるわけでもなく、戦闘中に足をひっぱりまくります。「せっかくメタルスライムが出たのに邪魔された」「とても先に進めない」とイライラさせられたものでした。 ところが、HD-2D版では、遊び人が役に立つ場面があります。特技の「くちぶえ」はフィールド上で敵を呼ぶ寄せる効果があり、レベル上げに便利です。また、戦闘中に「ツッコミ」で状態異常を回復してくれることもあります。まともな戦力にならないのは相変わらずですが、気付いたら「ダーマ神殿」に着き、ちょうどレベルも20近辺となり、すんなり賢者になれてしまいます。 そして「メタル狩り」の標的、「はぐれメタル」にもハラハラ、イライラさせられたものでした。魔法使いの「どくばり」や、武闘家の「会心の一撃」に期待し、コツコツダメージを与えても、気付けば皆逃げてしまっていた……ということがしばしばでした。「ドラゴラム」を唱えれば、次ターンでせん滅できますが、せっかくMPを消費してドラゴンになっても、炎を吐く前にすでにはぐれメタルの姿はないのです。 HD-2D版では、これまたサクサクと「メタル狩り」ができるようになったのでは? と思いたいところですが、やはりはぐれメタルは逃げます。攻撃手段としては、確実に1ダメージを与えるブーメラン系の武器「メタルウィング」や、武闘家の特技「必中拳」「会心必中」などが増えましたが、攻撃を繰り出す前に逃げられてしまっては、ないのと同じです。 HD-2D版をプレイした人からは「当時感じた、ヒリつくような緊張感がなくなってしまったのが少し物足りない」という意見が見られました。ですが、昭和も令和も、はぐれメタルに逃げられ「キーッ!」となる勇者の姿だけは変わらないようです。 HD-2D版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』: (C)ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SPIKE CHUNSOFT/SQUARE ENIX (C)SUGIYAMA KOBO (P)SUGIYAMA KOBO
マグミクス編集部