雅子さま園遊会で見せた「皇后の品格」の装い デビューの愛子さまとリンクコーデは?
天皇、皇后両陛下主催の「春の園遊会」が23日、東京・元赤坂の赤坂御苑で開かれた。今回が「園遊会デビュー」となった長女愛子さまを見守る母・雅子さまの装いについて、皇室の装いに詳しい専門家は「皇后の品格」があったと称賛する。そして、雅子さまと愛子さまがおそろいの場となれば、おふたりで装いを合わせる「リンクコーデ」も注目された。今回の園遊会では? 【写真多数】初めての園遊会に笑顔で「デビュー」した愛子さまはこちら * * * 園遊会での愛子さまの装いは、淡いピンク。園遊会デビューらしさがあふれる、フレッシュな気品があった。 一方、愛子さまの母親である皇后・雅子さまの装いについて、皇室の装いに詳しい歴史文化学研究者の青木淳子氏は「皇后の品格がありながらもスタイリッシュ」と称賛する。 「雅子さまは、遠目には白にも見える淡いペパーミントグリーンのスーツでした。光沢のある生地で、薄曇りのお天気でも、周囲をパッと明るく照らす効果があったと思います。襟の後ろは首元に沿い、前部分はヘチマカラーのように、自然に開いた形で、お顔が引き立ちます。襟先が尖っており、シャープさがあります。丈は短めで、スカートはほぼまっすぐな、タイトスカート。皇后の品格がありながらも、雅子さまらしいスタイリッシュな装いです」 雅子さまは、こうしたスタイリッシュなスーツが本当によくお似合いだ。 青木氏が思い出したのは、2023年6月、即位後初となる国際親善のためにインドネシアを公式訪問されたときの雅子さまのスーツだった。 「今回のスーツは、インドネシアのボゴール植物園を訪問された時にお召しになっていたものと、よく似ていますね」
スタイリッシュとはいえ、帽子や装飾品によって、とても上品にまとまっているという。 「雅子さまの帽子は、上が平たくカプリーヌ型のつばの狭いデザインです。目深に被っていらっしゃるので、スマートな印象です。また、イヤリングとネックレスは、定番の大ぶりのパールのネックレス。優雅に、かつ上品にまとまっています」 フレッシュで端正な気品の愛子さま、スタイリッシュで優雅な上品さの雅子さま、どちらも素敵だ。 ■雅子さまと愛子さまにリンクは? 雅子さまと愛子さまがお揃いのときは、装いの色味やフォルムに似たところがあり、「リンクコーデ」などと称される。今回の園遊会では、何かあったのだろうか。 「今回の雅子さまと愛子さまの装い、デザインなどの細部を見ると、特にリンクする部分はありませんが、雅子さまのペパーミントグリーンと愛子さまのピンク色の相性が良く、おふたりとも同じように淡いトーンを選択されたところに、調和と親和性を感じました。 そして、おふたりに共通していたのが、お話をする相手を見つめる真摯なお姿と笑顔。相づちされたり、お辞儀されたりする様子もうかがえました。お招きされた方々も、おふたりの明るく気品ある装いと、相手を大切にする自然な動作と笑顔に、魅了されたのではないでしょうか」 雅子さまと愛子さまの笑顔のリンク。愛子さまの園遊会デビューは笑顔に包まれていた。その笑顔がまた私たちを笑顔にしてくれるのだろう。(AERA dot.編集部・太田裕子) 〇青木淳子/歴史文化学研究者、学際情報学博士(東京大学)。元大東文化大学特任准教授(2020年3月任期満了にて退職)、現在、大東文化大学・フェリス女学院大学・実践女子大学・学習院女子大学非常勤講師。日本フォーマル協会特別講師。著書に『パリの皇族モダニズム』(KADOKAWA)、『近代皇族妃のファション』(中央公論新社)など。大学卒業後婦人画報社(当時)にて、『美しいキモノ』特集号、『結婚の事典』の編集を担当。
太田裕子