【紀州のドン・ファン殺害事件】「私は無罪」元妻が主張 『遺産目当てと言われた女たち5選』『老人 完全犯罪』検索履歴が明らかに 「犯人である証拠を残さない完全犯罪」と検察側 「疑問が残る場合は無罪」と弁護側
■難航を極めた捜査 愛犬も同時期に突然死
警察は、野崎さんが死亡する12日前に愛犬の「イブ」が突然死したことにも着目。 埋葬された「イブ」を掘り起こして鑑定したり、野崎さんが飲んだビールの空き瓶およそ2000本も押収したりしましたが、いずれも覚醒剤は検出されず、捜査は難航を極めた。 そして、事件から3年後の2021年、野崎さんが覚醒剤を口から摂取したとみられる夕方の時間に家に須藤被告しかいなかったことや、須藤被告が、事件の前にインターネットで覚醒剤について調べていて、密売人とSNSを通じて接触したとみられることなどから、警察は、状況証拠が揃ったとして、須藤被告を野崎さん殺害容疑での逮捕に踏み切った。
■事件前に被告との離婚ほのめかし 別れた後の交際相手も決めていた「紀州のドン・ファン」
また、その後の取材で、事件前に野崎さんが、須藤被告との離婚をほのめかしていたことがわかった。 【野崎さんの知人 武田美喜枝さん(87)】「財産誰にやるんだ?」と聞いたら「イブに全部やる」イブて犬の名前や、「犬にやる前に嫁さんちゃうんか?」て言うてん、「まぁな、まぁな」と。その時から心は冷えていたんかな」 【沖見泰一さん】「結婚したけども田辺には皆目来ないんだとか言って、もうそうこうしてるうちにね結婚したのに、もう次の彼女ができて、もうあの子と別れるとか言ったりね、その須藤早貴と」 須藤被告と別れた後の交際相手をすでに決めていたという野崎さん。
■裁判前に「有罪立証」への自信を見せた検察側
警察は、「離婚問題」をきっかけに、須藤被告が犯行に及んだ疑いもあるとみて捜査を進めたが、須藤被告は逮捕後の調べで容疑を否認した後、事件への関与について供述しなくなった。 状況証拠だけで有罪を証明できるのか。 裁判前、捜査関係者は「有罪立証に自信があるから起訴している」と話し、有罪立証への自信をのぞかせていた。
■「私は無罪」はっきりと口にした元妻
注目の裁判は12日午前10時40分ごろに始まった。 開廷時間の少し前に法廷に現れた須藤被告は、足首近くまで長さのある黒色のワンピースを着て、白のマスクを着けていた。 実はこの黒のワンピースという服装は、別の男性に対する詐欺罪に問われた裁判(今月2に実刑判決が言い渡されている)でも、同じものだった。 どんな心境で、この法廷にやってきたのだろうか。 そして裁判が始まると、「私は社長(野崎さんのこと)を殺していませんし、無罪です」そう訴えた。声は非常に小さかったが、はっきりと無罪を主張した。 もちろん一審で有罪となった詐欺罪の裁判と今回の野崎さん殺害に問われた裁判は全く別のものだが、須藤被告の裁判を何度か傍聴していると、「はっきりと主張する人物だな」という印象を抱くようになった。 詐欺罪での被告人質問では、弁護側、検察側を問わずに聞かれたことに端的に答えていて、忘れたことやわからないことも、しっかりと説明するので、うそをついていることないという印象も受けた。 そんな須藤被告が、弁護側によると「わからないことばかり」の今回の裁判で、「小声ながらもはっきりと無罪主張」したことは、印象通りに思えた。
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