別府観光についての知識を問う試験があり合格したタクシーやバスの運転手に「おもてなしライセンス」が授与されました。 別府市観光協会は市内を訪れる人たちの満足度をアップさせるため観光客と長く接するタクシーの運転手やバスガイドを対象にした「おもてなしライセンス」の取り組みを２０２４年スタートさせました。 希望者は研修会を受けたあと、別府の歴史や温泉などについて問われる筆記試験に挑戦します。 今回は９つの会社の３８人のうち１４人が合格しました。 ライセンスを取得すると、車体などに認証マークを着けることができ、より詳しい案内ができるプロとして観光客に接します。 合格者 「別府について改めて勉強できていい機会だった。昔ながらの通路があって湯けむりが出ているところに連れていくと喜ぶ。まずは客に喜んでもらえるように使っていきたい」 合格するためには９割近くを正解することが必要でハードルが高い試験となりました。 どんな問題が出題されたのか、またライセンスにはどういった効果が期待できるのか見ていきます。 内野アナ ここからはフカボリです。 別府市ではじまったおもてなしライセンスについてご紹介します。 こちらは別府市の観光客数の推移です。 ２０１８年はおよそ９０４万人で、コロナ禍で減ったものの２０２２年は５３７万人で、回復の兆しを見せています。 その数字をより増やそうと始まったのが「観光おもてなしライセンス」の取り組みで参考にした事例があります。 長崎県にある「ラッキータクシー」。以前は、乗務員によって、観光地の説明が様々だったりで旅行客から苦情が寄せられることもあったそうなんです。 それを改善するため乗務員向けに、地元の知識や接客など、おもてなしの教科書を作りました。 それにより苦情がかなり減って、利用者の満足度アップにつながったそうです。 では別府市観光協会の取り組みはどういったものなんでしょうか。 主に研修と試験でおもてなし力を深めます。 研修は別府市の歴史や祭り、温泉などに関する知識と、接客について学びます。 接客では、こちらのように車いすを利用する人のサポートを体験する実技もあります。 そして試験です。１２０問の記述式です。 合格ラインは１０５問と、９割近く正解しなくてはいけません。 合格するのは結構難しいんですね。 それでも満点を取った人もいたそうですよ。 それはすごくがんばったんでしょうね。 では、実際に出た問題です。 稚児行列がある９月にある別府市のお祭りは名前は？これ２３日に放送したばかりですよね。 そうです正解は、鉄輪湯あみ祭りです。 続いて、日本国内の別府市唯一の姉妹都市は何県の何市でしょうか？ 正解は、静岡県の熱海市です。 熱海も温泉都市として人気の街ですね。 このように幅広い知識が求められるんです。 別府市観光協会の伊藤専務は「別府旅行のリピーターになってもらうために観光客と長い時間接する観光タクシー・バスのおもてなしで差別化を図りたい。今後はこのおもてなしライセンス事業をホテルや観光案内所などにも広げたい」ということです。 知識が豊富でおもてなしの心で接してもらえるとうれしいですよね。 おもてなしの輪がこれからどう広がるのか今後が楽しみですね。