<ここに注目>クラーク記念国際vs九州国際大付 地区王者同士が再戦 センバツ
◇第1日第3試合 クラーク記念国際vs九州国際大付
昨年秋の明治神宮大会1回戦と同じ顔合わせとなった。その際、5―1で勝利した九州国際大付(福岡)がクラーク記念国際(北海道)にやや勝るか。 【熱血、スマイル…】センバツの歴史に名を刻んだ名将たち 九州大会を制し神宮大会でも4強入りした九州国際大付は、原動力となったエース左腕の香西一希(3年)が今回も先発か。抜群のコントロールを誇り、四死球で自滅することがない。球数も少なく、完投能力に秀でる。 1試合平均のチーム失策は0・5と守りも堅い。香西も「打たせたら何とかなる」と信頼している。主将で捕手の野田海人(3年)は強肩で盗塁阻止率が高く、バッテリーエラーも少ない。野田は2番手投手でもあり、最速146キロの直球を軸に救援、先発もこなす。 対するクラーク記念国際は接戦に持ち込んで雪辱を果たしたい。打たせて取る左腕・山中麟翔(りんと、3年)と速球派右腕の辻田旭輝(あさひ、3年)のエース格2人の起用法がポイントか。九州国際大付は昨秋の公式戦14試合で18本塁打と長打力もあるため、打者の目が慣れてくると厳しくなる。早めの継投もありえる。 巧打者で出塁率の高い金原颯(3年)を筆頭に、手堅い打撃でチーム打率は3割超。先取点を奪えれば、主導権を握ることができるだろう。【岸本悠】
「ヒグマ打線」の監督のもと、初のセンバツ クラーク記念国際
かつて、「ヒグマ打線」の異名で鳴らした北海道・駒大岩見沢(閉校)を指導していた佐々木啓司監督のもと、初めての春の甲子園に挑む。 今年の「ヒグマ」の特徴はパワーよりもむしろ手堅さ。象徴的なのは金原颯(3年)だ。身長173センチ、68キロと大柄ではないが当てるのがうまい。ストライクを奪われるのを恐れず、じっくりと球を見極める。追い込まれてからはバスターに切り替え、うまくタイミングを合わせてはじき返す。出塁を足がかりに、じわじわと相手を料理していく。 新岡歩輝(あゆき、2年)も期待の星だ。昨春の入学直後、いきなり遊撃の定位置をつかみ取った。佐々木監督も「センスがある」と高く評価する逸材は、冬に重点的に取り組み、打力が向上した。兄の新岡真輝(まなき、3年)も中堅のレギュラーだ。 佐々木監督は今大会で「昭和」「平成」「令和」と3元号で甲子園の土を踏む。見据えるのは新元号での初勝利だ。