まるで大人の秘密基地! 屋根裏風ワインバーで“遊びゴコロ”を呼び覚ます
鯵と海藻の前菜✕ミネラリー白ワイン
軽く食べられる魚の前菜としておすすめなのが「鯵 マッシュルームと海藻のピクルス」。軽くあぶった鯵に、ピクルスしたワカメと昆布、マッシュルームをあわせた一皿。「海藻をピクルスにするのは日本ではめずらしいですが、食べなじみがある食材に酸味がきいているので、どこか懐かしい味だと思います」と藤代さん。ピクルスというと洋風だが、酢の物のようなさっぱり感とねばり気があって、たしかに日本人にもなじみやすい味だった。
鯵の前菜におすすめなのは、スペインのモスカートを使った白ワイン。「シェフの料理は酸味がキーになっているので、バランスのいい酸がある白ワインがぴったりです。こちらは潮風の影響を受けて塩味がある白ワインで、トロピカルな香りもあるので、魚料理に合います」と小川さん。華やかな香りとミネラル感が鯵の前菜にさらりとしたコクを与えてくれていた。
仔牛のトンナート✕ライトな赤ワイン
肉前菜として店の人気メニューなのが「仔牛 万願寺唐辛子 トンナート」。スライスした仔牛にツナソースを添えたイタリアの郷土料理「ヴィッテロトンナート」をアレンジした一品で、くさみのない生の仔牛をカルパッチョのようにいただく。ツナのクリーミーなソースがからみ、万願寺唐辛子の香りがアクセントになった楽しい一皿だ。
仔牛のトンナートにおすすめなのは、ドイツのピノ・ノワールなどを使った赤ワイン。「ライトな赤ワインなので、ノンストレスに合わせていただけます。石灰系のミネラル感がきれいにあって、冷やし気味に飲んでもらうとなめらかな肉質をコーティングしてくれるように楽しめます」と小川さん。少し厚みのある仔牛をカジュアルにおいしくさせてくれるマリアージュだった。
マグレ鴨赤ワインソース✕フレッシュ果実味赤ワイン
メインのおすすめはマグレ鴨の赤ワインソース。「マグレ鴨はフォアグラにするために育てた鴨で、肉からもフォアグラの香りがします。日本の鴨を使うレストランも増えていますが、クラシックな赤ワインソースとともにビストロ王道の味を大切にしています」と藤代さん。付け合わせには静岡・北山農園や福島・鈴木農場の季節の野菜が添えられている。