<目標はパリ五輪金メダル>フェンシング・鈴村健太選手 武器は世界が警戒する“ロングアタック”
最大の武器“ロングアタック”の秘密は長い腕!?
「いつか父を越える!」という気持ちをモチベーションに、世界の頂点に輝いた鈴村選手。最大の武器は、人より遠い距離から攻撃して成功させる“ロングアタック”です。その攻撃を受けたことがある高校生は「自分の距離とは全く違う、異次元の距離でスパーンって来られるので」と話すほどの威力が! このするどいロングアタックを可能にしているのが、腕の長さ。子どもの頃は“気をつけ”をすると指先が膝まで届くと言われたほど長いのです。一般的に、腕の長さは背の高さと同じくらいになるはずですが、鈴村選手の腕の長さを計ってみると、身長182cmに対して、腕の長さは約2メートル!ちなみに全く同じ身長のスタッフと比べてみると、手のひら1個分違いました。 このリーチを生かしたロングアタック。攻撃できるはずのない距離から一気に詰められるので、受ける側の恐怖も倍増です!
しかし、世界の選手たちは鈴村選手のロングアタックを知っているので、警戒されてしまうことも。隙を与えないよう次々と攻撃することで鈴村選手にアタックさせないという作戦を立ててくる選手が多いため、今は相手の攻撃をかわすディフェンスにも力を入れているといいます。 そこで、元日本代表の父・元宏さんに、鈴村選手のディフェンスがどれほどのものなのか勝負してもらいました。元宏さんが本気で突きにいき、鈴村選手は防御する。高校以来の親子対決、元宏さんの攻めに鈴村選手は耐えきることができるのでしょうか? 「アレ!」のかけ声で勝負開始!どんどん攻めて端に追い込む元宏さんですが、鈴村選手の守りは堅く、なかなか突くことができません。その時、一瞬の隙をついて鈴村選手の攻撃が決まりました。「突けない。昔なら速攻で突けたんですけど」と悔しがる元宏さんと、「一回現役の親父とやってみたかったですね」と笑顔の鈴村選手。この勝負、鈴村選手の勝利です! 現在、日本代表を決める選考の真っ最中。国内のレベルが高いため、熾烈な代表争いを勝ち抜かなくてはなりません。 鈴村健太選手: 「自分で個人・団体の権利を取って、パリ五輪に出て金メダルを取りたい。いい報告ができるように頑張ります」 お父さんに遊んでほしくてフェンシングを始め、世界一にまで上り詰めた鈴村選手。パリ五輪での金メダル獲得を目指して、挑戦はこれからも続きます。