「グッチ」2025年春夏メンズは都市と海辺の出会い サバトの新たな一面を感じるポップな色柄使い
なかなか挑戦的な丈のショーツと合わせて今季のムードを強調するのは、ネオンやパステルカラーをミックスした配色が印象的な総柄のオーバーサイズシャツだ。モチーフは、サーファー、イルカ、ハイビスカス、バナナリーフの4種で、デザインはワークジャケットのような3ポケットを配した開襟の長袖と半袖からレギュラーカラーの半袖までをラインアップ。中には、短いビーズフリンジをあしらったものや、総ビーズ刺しゅうで柄を描いたもの、スパンコール刺しゅうでプリントの上にモチーフを重ねたものなどもある。また、ニットのシャツやポロには透明なボールビーズやスパンコールを全面に編み込み、ポロシャツのスポーティーなボーダーは短いビーズフリンジを段状に重ねて表現。そんな技巧を感じる手仕事を加えることで、カジュアルなスタイルをラグジュアリーに昇華している。
一方、昨シーズンはストイックな印象もあったフォーマルルックには、リラックス感をプラス。インナーにメッシュのポロシャツを合わせたり、ボクシーなダブルブレストジャケットやパンツ自体をシャツのようなコットンポプリンで仕立てたりして、軽やかに仕上げているのが特徴だ。
アクセサリーはアイコン要素の再解釈を継続
バッグは、新たなスタイルが豊富だ。アーカイブのラゲージからヒントを得たというブラッシュドレザーのかっちりした小ぶりのバッグは、同素材のAirpodsケースやペンケースなどのパーツを付けて自由にカスタマイズできるのが特徴。ネオンやパステルカラーで彩られたパテントレザーのフラップバッグは、中綿入りでソフトな質感に仕上げている。昨シーズンにラージサイズで提案した“グッチ B”には、レギュラーとマイクロミニサイズが登場。“ジャッキー”の金具を用いた横長のバゲットスタイルや、キャンバス製のカジュアルなバケットショルダーは、ジェンダーを問わず支持されそうだ。
新作シューズは、大きく分けて3種類ある。一つは、先シーズンから続く“ホースビット”ローファーのアレンジ。ポインテッドトーのローファーとショートブーツをラインアップする。そして、スニーカーは、ソールに“インターロッキング G”を立体的にあしらったボリュームのあるスニーカーが新登場。マリンスポーツの際などに履くシューズにヒントを得たスリッポンもある。
そして、アクセサリーも「グッチ」のアイコン的要素をモダンに再解釈。ベルトは“ジャッキー”に使われているようなスナップフックをアレンジして”ホースビット”を模したデザインに。ネックレスやブレスレットは“バンブー”のモチーフを採用している。また、ほぼ全てのルックの仕上げには、スポーティーなストラップが付いたチャンキーなスクエアフレームのサングラスを加えた。