埼玉の年末年始、カメムシ発生などで果物の価格高め 気になる価格動向まとめ ガソリンや灯油、水産物、野菜も高めの傾向 レモンなど安めの商品は
埼玉県は年末年始の県内の水産物、生鮮食品(野菜や果物)、ガソリン、灯油の価格動向を調べ、まとめた。水産物と野菜、果物はやや高めとなる見通しで、ガソリンと灯油は前年より高めとなりそう。県消費生活課は「年末年始に向けて買い物をする上で、調査結果を一つの参考としていただけたら」としている。 昨年の“年末年始”価格一覧 埼玉はタラバガニが安かった
県が11月18日~12月6日、県魚市場、浦和中央青果市場、県石油業協同組合に聞き取り調査し、分析した。 調査によると、水産物は全体的に前年並みからやや高めの傾向。前年度と比べて高い傾向の水産物は、水揚げ量が減少しているタラバガニ、イクラ、すじこなど。生産量が減少する中、米国・中国の買いが強いブラックタイガーも高い傾向だ。サバ、マグロ、フグ、カキも海水温度が上がったことによる死滅や育成不良などの影響から、やや高い傾向。ブリやハマチ(養殖)などは前年と同程度とされた。 野菜は、全般的にやや高めから高めの傾向。夏場の猛暑や10月の高温多雨の影響により、不安定な出荷が続いているキャベツ、タマネギ、ホウレンソウなど、ほかにはサトイモが他県産の不作、ブロッコリーは病害発生による出荷量の減少で高い傾向にある。主な仕入れ先のホクト長野工場の火災の影響でエリンギやマイタケなどのキノコ類、県特産の小松菜も天候不順から他県産の出荷が少なめとの予想からやや高め、消費量が減少傾向にある生シイタケはやや安い傾向となった。
果物は、全体的にやや高めから高めの傾向。高温障害やカメムシの発生による出荷量の減少の影響で、カキやミカンが高い傾向だ。リンゴやイチゴはやや高い傾向で、レモンは海外からの入荷量が増えているため、安めと見込まれた。 ガソリン・灯油の価格は前年に比べ、高めの見込みとなっている。ガソリン・灯油ともに原油価格高騰対策の補助金が継続されているが、19日以降、段階的にガソリンなどへの補助率が縮小されていることが値上がりに影響した。在庫量は、ガソリン・灯油とも十分に確保されている。