【独自】全国初 岡山県PTA連が解散へ 加盟団体の退会相次ぎ24年度末
岡山県PTA連合会(県P連、岡山市北区津島東)が2024年度末での解散を決めたことが、2日分かった。県内各郡市の加盟団体の退会が相次ぎ、活動が継続できないと判断した。上部団体の日本PTA全国協議会から12月末で退会する。岡山県教委によると、都道府県単位の連合会の解散は全国で初めてという。 県P連は1948年の設立で、2008年度には県内全21郡市の連合会が加盟し、会員約18万人を擁していたが、現在は瀬戸内市や備前市などの5団体、約9千人にまで減少。活動費は主に加盟団体の会員数に基づく年会費で賄っており、十分な事業に取り組めないとして4月の臨時総会で解散を決定した。 県P連によると、09年度に政令指定都市に移行した岡山市を皮切りに退会する団体が続出。23年度に入ってからは残る10団体のうち5団体が退会した。県P連の研修や会議への出席が負担になっていることや年会費を支払うメリットを感じられないといった理由を伝えられたとしている。 県P連は2日に解散することをホームページで公表。神田敏和会長は取材に「加盟団体の退会を防ごうと努力してきたが、限界が来た。歴史ある県P連の解散は残念であり、申し訳ない思いだ」と述べた。 PTAは社会教育法に基づく社会教育関係団体。求めに応じて県P連に指導、助言する立場の岡山県教委は「県P連が担ってきた情報共有や研修については、県教委としてカバーする体制を整えたい」としている。