2024年度の「加給年金」は最大約88万円の上乗せも。でも繰下げ受給との兼ね合いに注意ってどういうこと?
5年に1度の財政検証が行われる今年、老後の年金に対する関心がますます高まっています。 【一覧表】2024年度の加給年金はいくら?最大約88万円に。一方で気をつけたい”繰下げ受給”もチェック 毎年送付される「ねんきん定期便」を再確認する人もいるでしょうが、ねんきん定期便には記載されていない「加給年金」をご存知でしょうか。 本記事では、老齢年金に加算される加給年金について解説します。2024年度の金額が改定され、最大で約88万円の上乗せになる方もいます。 加給年金が受給できる人が繰下げ受給をする場合の注意点も紹介しますので、受給方法を考えるときの参考にして下さい。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
加給年金とは
加給年金とは、長期間厚生年金に加入していた人に一定要件を満たす配偶者や子どもがいる場合に老齢厚生年金に加算される年金です。 加給年金の受給要件と受給期間について見ていきましょう。 ●加給年金の受給要件 加給年金の受給要件は、次の2つの要件を満たすことです。 ・本人が厚生年金(共済を含む)に20年以上加入している ・65歳到達時点で本人に生計を維持されている配偶者または子がいる ただし、配偶者や子どもが次の条件を満たさなければなりません。 ・配偶者:65歳未満で厚生年金加入(共済を含む)が20年未満、または20年以上だが老齢厚生年金の受給が始まっていない ・子ども:18歳到達年度の末日まで(高校卒業の3月まで)、または1級・2級の障害の状態にある20歳未満 加給年金の請求手続きは、老齢年金と同時に行います。 ●加給年金の受給期間 配偶者に対する加給年金と子どもに対する加給年金の支給期間は次の通りです。 ・配偶者:本人が65歳から配偶者が65歳(※)になるまで ・子ども:本人が65歳からこどもが18歳到達年度の末日まで、または1級・2級の障害の状態にある20歳になるまで ※配偶者が厚生年金に20年以上加入している場合、配偶者が老齢厚生年金を受給開始するまで。 配偶者が年上であったり、本人が65歳時点で子どもが高校を卒業している場合などは、加給年金の支給はありません。