引退予定の7000形車両も登場 「路面電車の日」に合わせ都電荒川線イベント
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「路面電車の日(6月10日)」に合わせ、東京都交通局は7日、都電荒川線の魅力を伝える記念イベントを荒川電車営業所(荒川区西尾久)で開いた。今年で引退する予定の7000形7026号車の車両撮影会や車両保守などを行う車庫内見学が催され、多くの鉄道ファンや家族連れでにぎわった。
路面電車の日は、1995年に広島市で行われた第2回路面電車サミットで制定された記念日で、「路面の路(ろ→6)、電車の電(てん→10)=路電」の語呂合わせにちなむ。制定以降、毎年各地で関連イベントが行われている。 都交通局では、10年以上前から路面電車の日にちなんだイベントを催し、例年約3000人ほどのファンらが来場している。2011(平成23)年の都営交通の創業100周年の際は、ケーキを模した「花電車」も運行し、通常の年よりもはるかに多い来場者で盛り上がったという。
この日は天候にも恵まれ、会場となった荒川電車営業所には、多くの鉄道ファンや家族連れが詰め掛けた。今年で引退する予定の都電荒川線の7000形7026号車を始めとする荒川線の車両が並んだ営業所構内では、ファンらが一眼レフを構えて車両を写真に収めていた。普段、荒川線車両の補修や点検を行っている車庫も一般開放され、パンダグラフの上げ下ろしの実演やワイパーや標識灯のスイッチ操作の体験コーナーが設けられ、子どもたちが興味深そうにスイッチの切り替えを行っていた。他にも、大塚や四谷見附、赤羽など、かつて実際に行き先表示に使われた幕なども展示された。
都交通局電車部営業課の植木優子課長代理は、「都電荒川線のPRとファンや地域の方々への感謝を込めて開いている。年々家族連れの割合が増え、多くのお子さんに来ていただいている」とイベントの意義について語った。 同局では、毎年秋にも「荒川線の日」を記念した同様のイベントを開いている。