【オーストラリア】〔政治スポットライト〕中国首相、15日から豪州訪問へ
オーストラリアのアルバニージー首相は11日、中国の李強首相が15~18日の日程でオーストラリアを訪問すると発表した。中国の首相による訪問は2017年以降で初めて。李首相は17日にアルバニージー首相と首脳会談を行った後、西オーストラリア(WA)州に移動し、クイナナにある、天斉(Tianqi)リチウム・エネルギー・オーストラリアの工場を視察する見通しだ。同社は中国の天斉リチウムと地場IGOの合弁会社。 先に、李首相はWA州ピルバラの鉄鉱石プロジェクトを視察するとも報じられていた。オーストラリアン・ファイナンシャル・レビューによると、資源部門視察の目的は、オーストラリア資源に対する関心と投資意欲を強調するため。 一方、オーストラリアは重要鉱物に対する外国投資への警戒を強めており、チャルマーズ財相は先週、中国関連企業5社に、レアアース(希土類)開発会社ノーザン・ミネラルズ(NM)の保有株式の一部を売却するよう命じたばかり。また、ニッケルについても中国の独占に懸念を表明しており、協議ではこうした動きに対する中国側の言動が注目される。 李首相はほかに、財界団体オーストラリア・ビジネス・カウンシル(BCA)が主催する円卓会議に参加し、資源大手リオ・ティントやフォーテスキュー、石油・ガス大手ウッドサイド・エナジー、地場複合企業ウェスファーマーズと協議を行うという。 ニュージーランドのラクソン首相は、今週李首相が同国を訪問すると発表している。