街彩るシャッター絵、6作目が完成 村山・楯岡、さかいさん(山形)制作
街を彩るシャッターアートが、村山市楯岡地域で増えている。手がけているのは山形市在住のイラストレーター・さかいかんなさん(29)。楯岡商店街にある「よしや呉服店」に6作目が完成し、着物の女性と仕入れ先の京都の光景などが描かれた。同店の渡辺敏弘店主(70)は「要望を伝え、華やかに仕上げてもらった。休業日でも見に来る人がおり、にぎやかになってうれしい」と話した。 村山市でのさかいさんの最初の作品は、2021年に戸沢地域で制作した「ささはら農園」の看板。色鮮やかな柔らかいタッチが評判となり、楯岡地域では同商店街にある「菓子の吉藤」からの依頼を皮切りに、寺や個人宅など同地域での制作が増えていった。 よしや呉服店のシャッターの大きさは縦2.4メートル、横9メートル。画面全体に帯締めをイメージしたデザインを施し、左側に赤い着物を着た女性や花、右側に京都の伝統行事「五山送り火」や東寺などをあしらった。
店の前は楯岡小の通学路で、シャッターアートは学校でも評判になっていた。制作の際には登下校中の子どもたちが応援してくれたり、近所の人から差し入れをもらったりしたという。 「手描き感と色合いにこだわり、制作に取り組んでいる」とさかいさん。今後について「老若男女に愛される絵を描きたい。シャッターアートを通じて地域の交流が生まれたらうれしい」と願いを語った。