【動画】深夜のなにわ路を走る北陸新幹線の新型車両「W7系」。反対車線では地下鉄陸送も/大阪
27日午前3時ごろ、JR森ノ宮駅にほど近い大阪市東成区の中央大通沿いを歩いていると、大きなトラックに乗った電車車両を見かけた。なんと、その車両は2015年春に長野~金沢間で開業予定の「北陸新幹線」で使用される新型車両「W7系」だという。 ここ数日、何日かに分け陸送しており、鉄道ファンなどがこの光景を写真におさめる姿が多く見られた。また、反対車線では偶然、地下鉄の陸送も行われていた。
東大阪市内の工場から神戸へ陸送
鉄道ライターの伊原薫さんによると、この車両は北陸新幹線で使用される新型車両「W7系」の車両。特徴である銅色、空色のラインもあり「5」「6」という表示も確認できた。製造している東大阪市内の工場から神戸のポートアイランドまで、ここ数日深夜に2両ずつ陸送しているとみられる。神戸からは海上輸送されるという。 大きな車両を載せ、ゆっくりと中央大通を走るトラック。伊原さんは「車両の幅は1.5車線分ある」と話し、トラックも慎重に走っている。そして、青いパトライトを載せた数台の車がそれを囲むなどしており、少々ものものしい雰囲気に通りすがりの人は、あ然とした表情で見つめている。
「新型新幹線やったん?」と驚く地元住民
コンビニへたばこを買いに来たという東成区の20代の男性は「きょうは帰りが遅かったんでいま来たけど、カメラを持った人とかがいたから何かな? と思った。新型の新幹線やったん? 地下鉄とかの運搬は見たことがあるけど、これは写真を撮りたくなりますね」などと話す。 また、コンビニで勤務していた男性は「ここ何日か運搬しているのがチラッと見えた気がするけど、新型新幹線とは知らなかった。そういうのがこの辺を走るんですねえ」と、少しうれしそうな表情を浮かべる。 伊原さんは「ここ数日、中央大通を使って運搬されているようだが、まだ先頭車両は運ばれてない模様。それを見たい方も多いかもしれませんね」などと話していた。
反対車線には大阪市営地下鉄車両。近くの検査場へ陸送
新幹線車両が中央大通を通過したあと、その反対車線でも電車車両の陸送を見かけた。道路をわたって車両の行き先表示を確認すると「コスモスクエア」とあった。 この車両を伊原さんに確認すると、車番などから大阪市営地下鉄四つ橋線の車両だったが、中央線に転属するために新たな模様を施した車両だという。大阪市城東区森之宮にある大阪市交通局・森之宮車検場へ運ばれる途中だったとみられる。 遠い地を走る新幹線の新型車両が、生活に身近な深夜のなにわ路を行き交う光景は、まだ見られそうだ。