海底ケーブル破損、スウェーデンが中国船に調査協力を要請
[コペンハーゲン 26日 ロイター] - スウェーデンのクリステション首相は26日、バルト海で海底ケーブルが破損した問題について調査を進めるために、中国の船舶に対しスウェーデン領海への移動を要請したことを明らかにした。 関係各国や企業によると、フィンランドとドイツ、スウェーデンとリトアニアを結ぶ海底ケーブル2本が17日から18日にかけて破損し、破壊工作の疑いが浮上した。 デンマーク国防軍は20日、中国の貨物船「イ・ペン3」の近くで海軍の警備艇が任務に当たっていると明らかにした。同船は当時バルト海を航行しており、現在はデンマークの排他的経済水域(EEZ)の国際水域に停泊している。 ケーブルの破損はスウェーデンのEEZで発生しており、同国の検察当局は予備調査を開始した。 クリステション氏は記者会見で「われわれは同船と中国側に連絡を取り、スウェーデン領海への移動を希望すると伝えた」と述べた。 イ・ペン3は15日にロシアの港を出発し、その後ケーブルが損傷した海域に到達した。この海域では他にも複数の船舶が航行していた。 クリステション氏は「われわれは非難しているわけではなく、何が起こったのか明らかにすることを求めている」と説明した。「比較的短い間に深刻なケーブルの破損が発生したのは今回で2回目だ」と指摘した。 その上で中国が要請に前向きに対処することを期待していると述べた。