ジャーメインの代役候補の石田（中央）。ペイショット（右）との連係に期待が集まる＝ヤマハ大久保グラウンド

　J1磐田のFW石田雅俊（29）が負傷離脱したFWジャーメインの代役候補に名乗りを上げている。韓国Kリーグで実績を積んで今季磐田に加入した苦労人は「プレースタイルや役割は違うが、あれだけいいものを見せてくれた。僕ならではのプレーができれば」。得点ランク首位の穴埋めは容易ではないが、千載一遇のチャンスをものにする覚悟だ。 　今季鳴り物入りで加入したが、鹿児島キャンプ中に故障。開幕後も状態が上がらず、4月17日のルヴァン杯長崎戦でようやく公式戦初出場、1トップで66分プレーし好機に絡んだ。同27日の町田戦で終盤に途中出場し、プロ11年目で念願のJ1デビューを飾った。前々節横浜M戦、前節東京V戦では出場こそなかったが、ベンチ入りし序列を上げてきた。 　持ち味は長崎戦でも見せた前への推進力と反転の速さだ。横内監督は「得点感覚があるのでシュートに持って行ってほしい」と期待する。課題だった前がかりの守備については「迷っていたが、自分で判断できるようになった」と評価する。 　次節11日、ホームでの鳥栖戦に出場するなら、ジャーメインが担ったトップ下が有力。3戦連発が懸かるFWペイショットとの連係も重要になりそうだ。スピードや身体能力ではエースにかなわないが、走行距離やプレーの連続性で勝負する。「中盤の選手でもあるのできっちり相手を見て情報を取りながらプレーする」と石田。遅咲きのアタッカーが好機をつかめるか。