旭化成建材(株)による杭工事実績3,040件に関する調査報告(全文3)
工法を提案した三井住友建設の責任は?
司会:はい、次の方、どうぞ。 しんぶん赤旗日曜版:赤旗日曜版のヤマダと申します。実は、私たちこういうふうに、例の横浜のマンションなんですが、取材に基づいて、工法も問題だったという記事を書きました。先ほどもご紹介があったんですけれども、現場の支持地盤が砂質と礫質に限定されて、国土交通大臣の認定を得てるのがDYNAWING工法だったと思うんですけれども、実際は、現場は土丹層だったということで、この部分についてなんですけれども、もともとこの部分については、そうしますと、旭化成建材さんのほうから提案をして、三井住友建設さんのほうで決めたので、建材さんのほうには責任はないというか、その際に、砂と礫はで認定だけれども、土丹は認定じゃないですよというような話し合いはされなかったのかという点が1つと。 もう1つは、今回の傾きの件なんですけれども、目下、この杭の本数が支持層に到達してないものが傾きの原因だというような感じになってますけども、そもそもこの工法自体が傾きと因果関係があるかどうかっていうことは今、調査はされてるんでしょうか。 平居:私どもから売り込んだのか、それとも持ち出されたかということは、まさに横浜の案件について、調査委員会が調査しています事柄であります。ですから、その件については、今回はコメントを控えさせてください。これから国土交通省さんも、横浜市も調査に入っておりますので、さまざまな事実が明らかになってくると思います。それをお待ちいただければと思います。 しんぶん赤旗日曜版:そうすると要するに御社の中で杭を、どうしてこの杭を提案するというふうに思ったのか。そもそも、この土丹層という地盤で営業をかけた判断がどうだったのかとか、そういった部分について社内で検討とかっていうことはされないで、ということでよろしいんですか。 平居:いや、そういうことも含めて、今の調査対象になっているということでございます。 しんぶん赤旗日曜版:その結果、横浜の件については何本か杭の支持層、到達してないってことが、実際は起きていて、傾きがあるわけなんですけども、その点については、その工法を提案した責任とか、それは採用した三井住友建設さんの責任というふうにお考えなんでしょうか。 平居:先ほどの質問にちょっとありましたけど、私たちも大臣認定の対象外であるということを語らずに、そこをお互いに認識することなく、告示にのっとった手続きを取ることはあり得ませんので。ですからそれは当然知っていたはずですね。その前提において進められておりますから、私どもがその工法が、大臣認定工法はここまでで、これに使う場合は一般の手続きが必要ですよっていうことは、当然申し上げてることであります。 しんぶん赤旗日曜版:かなり厄介な構造計算をしたりした上で出さなければいけないわけで、なぜわざわざそんな手間のかかることを選んだんだっていうのがあるんですが。 平居:それは分かりません。それは三井住友建設さんが選ばれたので、そちらのほうに聞いていただくのが正しいと思います。私たちは推定することはできますけれど、あくまでも推定ですから、そこにつきましては、まさにわれわれ調査の中のこともありますし、まさに今のご質問は三井住友建設さんがお答えになるべき性質のものだと思っております。 司会:はい。ほかにございませんでしょうか。