旭化成建材(株)による杭工事実績3,040件に関する調査報告(全文3)
データ流用をした50人についてなど、もっと詳しく説明してほしい
NHK:NHKのタカハシと言います。1つ1つの概要について、もう少しちゃんと説明してもらいたいんですけど。これまで、調査で分かったことと今後と、大きく2つなんですけど、まず、50人以上についてなんですけど、50人以上の以上というのはどういうことなのかとか。あと、例えば、その50人の方々の社歴とか、男女とか出向者の割合とか、その50人ってどういう人たちなのかっていうのを。で、その50人以上がなんなのか。ヒアリングは何人までできたのか。今後もどれぐらいかけて続ける予定なのかっていうのを、ちゃんと1つ1つの事実をもっとちゃんと説明してもらえますか。 柿沢:50人以上と申しましたのは、1つは、先ほど、冒頭ありましたように、まだ調査段階で今確認中の物件があるということが1つと、あと、1つの現場の中に代理人が、例えば2人とか3人というようなケースもあって、単純にデータの流用があった件数に代理人ということでは、なかなか正確に出すのが難しかったものですから、50人以上というふうな話を、先ほどお話をさせていただきましたが、ほぼ今、調査というか、元請会社様と確認が終わってる段階では、正しい数字だとご理解いただければと思います。 あと社歴等々についても、最終的に元請様からの確認が全部終わりましたら、精査をすることで考えて、正確な数字は持っておりませんが、ほとんどの方が施工会社からの出向の方であります。 それからヒアリングについてですが、今まさしく調査委員会等でいろんな、いわゆる基礎事業、杭事業に関わった人間のヒアリングを行っております。今の50人以上というお話の中では時間的なことと、あと1つは出向いただいてた方なんでなかなか連絡先が分からないようなケースもありまして、正確に申しますと現場代理人の方でヒアリングをすでに終えてるのは16名という数字になります。以上です。 NHK:じゃあ、その16名の方以外は、もう人で確認したんですか、書類でっていうことですか。 柿沢:連絡を取るべく、まさしく調査継続をしているという状況です。 NHK:あとデータ流用等なんですけども、データのコピーないし、その流用、転用なのか、それとも書き加えたりとかっていう改ざんって形かもしれませんけども、その割合っていうのはどういう、その266件に関して、どういう傾向なんでしょうか。また1つの建物で1本のもあるでしょうし、十数本とかっていうこともあるんでしょうけども、こういうことについてもどういう割合なのか、どういう傾向なんでしょう。 柿沢:加筆、これ、基本的にはほかの杭のデータのコピーですね。そこに日付とか、杭の番号とか、あと電流計ですと深度を鉛筆で手書きするような分がございますので、その出てきた紙に鉛筆で書くことも加筆というふうに称しております。 NHK:どういう割合なんでしょうか。どういう傾向なんでしょう。どういうのが多いんでしょうか。 柿沢:すいません、正確な割合の資料は今手元に持っておりませんが、ほとんど、いわゆるコピーをして、深度なり、杭ナンバーなりを手書きしたというものがほとんどになりますね。 NHK:その流用のあった杭の本数の傾向についてはどうですか。1つの建物で1本が多いのか、それとも十数本とか、20本とかというのは。 平居:その辺の数字は今、まだ十分にできてないんですね。ただ、傾向だけで申し上げますと、傾向だけで申し上げます。ただ、これから先、詳細調査した上で、あらためて3,040をはっきりさせた上で、そういう分析も含めて、その分析もまた原因の究明、もしくは再発防止策につながっていくと思いますので、そこは3,040の物件の確認をまず優先してやってますので、その分析はまだこれからになってくるとご理解ください。 NHK:安全性については、このデータだけでコメントできないっていうのを繰り返されてますけど、そのご認識は変わりませんか。 柿沢:安全性の確認につきましては、もちろんデータの、今回ご報告させていただいておりますのは、データ流用があったかどうか、その件数をご報告させていただいたわけですが、安全性の確認については別途、国土交通省様から各都道府県にご指示が出ておりまして、いわゆるデータの流用があった物件に関して、まず現地を確認しなさいというのがあります。 そこで傾斜とかひび割れ等がないかどうかを確認して、あと安全性の確認ということで、工事施工者、あと施主様に対して、まず杭の安全性ですね。いわゆる地盤調査のデータとか、周りの杭の施工報告とかを確認して、杭の健全性をまず調べてください。それでもし、さらに調査をする必要があるという判断があった場合は、今度は建物、建築物のほうの構造とか、新たな地盤調査とかそういう形で進めて、特定行政庁さんのほうで判断をして、国土交通省様に報告をしてくださいという、いわゆる指示書が出ておりまして、そのフローチャートにのっとって、まさしく今というか、これから確認をしていく。われわれはそれに最大限努力を、協力をさせていただくということでございます。 NHK:2点。是正措置とお話しされてましたけど、今すぐできること、今されてることを、少しお話、ありますけど、それだけなのか、もし付け加えられることあれば、もう少し具体的にお話しいただきたいのと、あともう御社だけの問題じゃなくなってるので、当事者として業界全体の問題だっていうふうに捉えてらっしゃるのか。また言葉を選ばずに言えば、悪い例がたくさん蓄積されてるっていうことなので、例えば業界団体とか、元請けの業界団体に働き掛けて、こういう状態というのを本当に刷新していくために、自分たちのデータないし検証結果というのを、この業界全体の状況を変えていくためには出していこうという心積もりがあるのかっていうのを、最後に教えてください。 平居:最後のご指摘のところは、まさに国土交通省さんにこれからきちっと、全体の分析 も含めて報告をさせていただいて、今あちらのほうで立ち上げられた外部の有識者会議なんかのほうにも、できるだけきちっと情報を提供して、今まさにおっしゃったように、業界全体のこれから先に向けて役立てていただくということになればいいなというふうに思っています。ですから、私たちとしては、業界の他社がどうかということを今、言える立場でもなんでもないので、私たちの問題としてしっかり捉えて、その原因とそれに対する私たちなりの再発防止策は考えますけれど、その原因に対して、こんな現象があったということはきちっと報告をしていきたいというふうに思っています。それを生かしていただければと思います。 司会:よろしいでしょうか。そっちです。マイクの方、そちらまで。