〔東京外為〕ドル、160円台後半=円ショート巻き戻しで下落(5日午後5時)
5日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、円ショートの巻き戻しなどで、1ドル=160円台後半に下落した。午後5時現在は、160円76~77銭と前日(午後5時、161円23~31銭)比47銭のドル安・円高。 午前は、日経平均株価のマイナス転落を嫌気した売りや五・十日に伴う国内輸出企業の売りで、160円80銭前後へ下落した。午後も、日経平均のほか、中国の株安などで売りが先行。3日の米ISMサービス業PMI後に付けた直近安値を下回ると、160円50銭台まで下げ足を速めた。その後は売りが一巡し、160円80銭前後へ持ち直した。 前日の海外市場では、利益確定売りなどで160円後半へ下落する場面があったが、円の先安観が根強いことなどから押し目買いが入り、161円前半に持ち直していた。米国市場が独立記念日で休場だったため、ポジション調整主体の値動きに終始した。 東京市場は、「米雇用統計の弱めの結果を見越したドル売り」(FX会社)に押され、弱地合いだった。また、7日の仏下院選を警戒し、積み上がった円ショートポジションを解消する動きも出たとみられる。 6月の米雇用統計の非農業部門就業者数は、前月比19万人増(ロイター調査)と5月から伸びが大幅に鈍化すると見込まれている。今週発表された雇用関連指標はJOLTSが好調だった一方、ADP全米雇用報告は市場予想を下回る強弱まちまちの結果だった。今夜の雇用統計が予想から大きく乖離(かいり)すれば、ドル円は値動きが大きくなる可能性がある。 ユーロは対円で下落、対ドルは上昇。午後5時現在は、1ユーロ=174円08~08銭(前日午後5時、174円09~10銭)、対ドルでは1.0828~0829ドル(同1.0794~0794ドル)。